2024-09-30
化学メーカーの営業はつまらない? 仕事の特徴5つとやりがい3つを紹介
「化学メーカーの営業ってつまらない?」
「化学メーカーの営業の楽しさは?」
化学メーカーの営業と聞くと地味でやりがいの少ない職種という印象を受ける人も多いでしょう。
しかし、新規開拓や厳しいノルマの少ない企業が多く、比較的規模の大きな案件を経験できる安定した職種でもあります。
本記事では化学メーカー営業の特徴ややりがい、大変さなどを主に紹介していきます。化学メーカーの営業職に向いている人の特徴や求められるスキルも紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
【つまらない?】化学メーカー営業の特徴5つ
化学メーカー営業にはさまざまな特徴がありますが、ここでは以下5つまとめて紹介していきます。
- 法人営業がメインになる
- 既存顧客へのルート営業が多い
- 未経験者でも転職しやすい
- 土日休みの企業が多い
- 厳しいノルマが少ない
それぞれの特徴を踏まえながら、化学メーカー営業の働き方を具体的にイメージしてみてください。
特徴①法人営業がメインになる
化学メーカー営業の特徴として、法人営業がメインになる点があげられます。
化学メーカーは石油や天然ガスなどのエネルギーやゴム、プラスチック、繊維、薬品といった化学製品を扱う企業を指します。
上記の製品を個人の一般消費者へ直接販売することはほとんどありません。販売先の多くは製造業系の企業になります。
そのため、営業する顧客は法人企業がメインとなり、アポイントや商談も顧客企業の担当者複数人や企業の重役と行うことが多いです。
特徴②既存顧客へのルート営業が多い
化学メーカー営業の特徴として、既存顧客へのルート営業が多い点もあげられます。
化学メーカーはさまざまな製品の原材料を提供しています。顧客企業は自社製品の原材料の仕入れを安定させたいため、よほどのことがない限り取引先を変更しません。
そのため、化学メーカー営業では既存顧客へのルート営業が一般的です。
規模の大きな取引となるため、市況の変化に合わせて納品数を変更したり、業界動向について情報交換を行ったりといった業務がメインになります。
ただし、新記事事業を立ち上げたり、新製品を開発したりした場合は新規の顧客獲得営業をすることもあります。
特徴③未経験者でも転職しやすい
未経験者でも転職しやすい点も、化学メーカー営業の特徴としてあげられます。
化学メーカーの営業職は、法人営業やルート営業が多いためマニュアルや研修が充実している企業が多いです。
専門的な知識も必要なため、入社後は会社からどのような領域について学習すればよいかの指示を受けられるケースもあります。
市況によって変動はするものの、人材が足りていない化学メーカーもあるため、未経験でもチャレンジしやすいといえるでしょう。
特徴④土日休みの企業が多い
土日休みの企業が多い点も、化学メーカー営業の特徴としてあげられます。
営業先である製造業系の法人企業は土日は稼働しないところが多いため、仕入れ先である化学メーカーも休みになります。
営業職は顧客の動向に合わせる職種のため、自動車や不動産の営業などは土日や祝日も出勤しなければなりません。
その点、化学メーカーは平日に仕事をして土日に休めるサイクルで動くため、プライベートの予定もたてやすいでしょう。
特徴⑤厳しいノルマが少ない
化学メーカー営業の特徴として、厳しいノルマが少ない点もあげられます。
化学メーカーの営業成績は市場全体の概況や顧客の動向によって大きく変動します。
例えば景気が後退して、業界全体の売り上げも落ち込みやすい時期になれば、営業成績も連動して落ちやすくなります。
営業のスキル1つではどうにもできない状況のため、無理に契約を取り付けなければならないといったことは少ないです。
また、既存顧客へのルート営業が多い点も、新規開拓のようなノルマが課せられない理由の1つです。
そもそも化学メーカーとは? 3つの種類
化学メーカーにはおおきく3つの種類があります。
- 総合化学メーカー
- 誘導品メーカー
- 電子材料メーカー
事業内容や営業職の特徴などは大きく変わりませんが、それぞれのメーカーで取り扱う製品や顧客企業など、異なる点もあります。
化学メーカー営業の働き方をより具体的にイメージするためにも、それぞれの特徴を押さえておきましょう。
①総合化学メーカー
総合化学メーカーは、エチレンやプロピレンなどの基礎材料から、プラスチックや繊維製品といった中間材料、ガラスやペットボトルなどの最終製品までを幅広く取り扱います。
ざまざまな事業を幅広く手がける大企業に多い種類であり、営業で担当する案件の規模も大きくなりやすいです。
最終製品を取り扱う企業では個人顧客へ販売する場合もありますが、多くは子会社や関連会社などが引き受けるため、メーカー本体の営業が担当することは少ないです。
②誘導品メーカー
誘導品メーカーは、主に基礎材料から作られる中間材料の製造を手がけるメーカーです。
誘導品メーカーは総合化学メーカーが取り扱うような基礎製品は製造せず、特定のニッチな分野に特化した中間材料を手がけることで付加価値を発揮しています。
近年では、半導体の中間材料であるシリコンウエハーを製造する「信越化学工業」が誘導品メーカーの代表例としてあげられます。
誘導品メーカーの営業には、製品の原材料となる基礎材料の購入と、最終製品を作る企業への販売の2つの役目があります。
③電子材料メーカー
電子材料メーカーは基礎材料や中間材料を用いてディスプレイや半導体などの電子部品を製造するメーカーです。
基礎材料などを用いて製品を製造するため、広義の意味で化学メーカーに分類されています。
日本経済は電子機器の発展とともに歩んできました。大手のメーカーのなかには世界シェアの大半を占めている企業もあります。
電子材料メーカーの営業職では、グローバルな視点でさまざまな案件を経験することができます。
化学メーカー営業の平均年収! 年収相場は高い傾向にある
化学メーカー営業の平均年収はおよそ520万円となっており、他業界の営業職の平均年収よりも高い傾向にあります。
化学メーカーは取引規模が大きく、顧客も継続した付き合いであることが多いため、事業モデルは比較的安定しているといえます。
特に日本の化学メーカーは生産力や技術力が高く、古くから日本経済を牽引してきた企業も多いです。
さらに、景気に左右されやすいため、不景気時にはボーナスのカットがあるものの、基本的には年収面で手厚い待遇を受けやすいです。
化学メーカー営業のやりがいは? 3つの魅力
ここからは、化学メーカー営業の魅力を3つにまとめて紹介していきます。
- 規模の大きい仕事に携われる
- 海外営業のチャンスがある
- 福利厚生が充実している企業が多い
それぞれ詳しくみていきましょう。
魅力①規模の大きい仕事に携われる
化学メーカー営業の魅力として、規模の大きい仕事に携われるという点があげられます。
化学メーカーは法人営業がメインであり取引の金額も比較的大きいです。個人顧客への営業では見ることの少ない大きな金額を動かす経験ができます。
また、化学素材は世の中のあらゆるモノの原材料なので、自分たちの仕事が社会へ大きな影響を与えているという実感も得られます。
社会を変えるような新しい化学素材の開発に向けて、世界的な企業であるクライアントとともに進めていくといった経験は化学メーカーの営業ならではの魅力といえるでしょう。
魅力②海外営業のチャンスがある
化学メーカー営業の魅力として、海外営業のチャンスがあるという点もあげられます。
日本には海外に顧客を抱えていたり、海外視点を多数構えていたりなど、グローバルに活躍している化学メーカーも多いです。
営業職の華形ともいえる総合商社では、海外営業の枠は優秀な人材が抜擢されやすいです。
しかし化学メーカーでは、海外の取引に関わる部署であれば若く経験の浅いうちからでも海外営業のチャンスが巡ってきます。
海外で働いてみたいと考えている方であれば、海外営業のある化学メーカーに挑戦してみてもよいでしょう。
魅力③福利厚生が充実している企業が多い
化学メーカー営業の魅力として、福利厚生が充実している企業が多いという点もあげられます。
前述したように、化学メーカーは既存顧客との法人取引が多いため、事業の安定性が高い傾向にあります。
また、化学素材系の新規参入企業は少なくシェアを奪われるような競合が国内で現れづらい点も安定している理由の1つです。
そのため、年収以外にもさまざまな手当や労働時間の短さや休日の多さなど、福利厚生が充実している企業が多いです。
営業職を続けながらもプライベートも充実させたいという人にはおすすめの職種といえます。
化学メーカーの営業に求められるスキルと知識3つ
では、化学メーカーの営業にはどのようなスキルや知識が求められるでしょうか。ここでは必要なスキル・知識として、以下の3つを解説していきます。
- ヒアリング力
- ロジカルシンキング
- 化学業界の知識
それぞれ詳しくみていきましょう。
スキル・知識①ヒアリング力
化学メーカーの営業にはヒアリング力が求められます。
既存の法人企業とのルート営業がメインのため、細かいヒアリングは重要ではないと思われるかもしれません。
しかし既存顧客だからこそ、小さな悩みやニーズの変化などを引き出さなければ、顧客にとって最適な納品プランを提案できません。
化学業界は景気に左右されるため、各企業の状況も変動しやすいです。
市場全体の状況を把握した上で顧客のささいな変化や悩みを事前に察してヒアリングすることが重要です。
スキル・知識②ロジカルシンキング
化学メーカーの営業にはロジカルシンキングも求められます。
化学メーカーの営業は自社の工場や製造部とコミュニケーションをとる機会もあります。
顧客から受けた要望をくみとって、自社の製造プランへと落とし込むためには、明確な根拠に裏付けされた考えが必要です。
また、化学業界はイレギュラーなトラブルが発生する場合もあります。
状況を冷静に分析して、最適な解決策を導き出すためにもロジカルシンキングは必要になります。
スキル・知識③化学業界の知識
化学メーカーの営業には化学業界の知識も求められます。
化学や素材についての知識や、各企業がどのような素材を扱っているか、市場全体のどうこうなど、化学メーカーで営業するには専門的な知識が欠かせません。
また化学業界では、さまざまな企業が脱炭素を目指した新しい事業にも取り組んでいるため、最新のトレンドを追いかけることも求められます。
顧客とコミュニケーションをする際に、業界知識に乏しいと信頼関係に影響してしまう恐れもあります。
常に最新の動向を追いかけつつ、科学や素材の知識もしっかり身につけておくことが望ましいです。
化学メーカー営業への転職のコツ! 成功へ導く4つのポイント
最後に、化学メーカー営業への転職のコツを4つのポイントにまとめて紹介します。
- 業界について調べておく
- 自分の強みをアピールする
- キャリアプランを明確にする
- 転職エージェントを活用する
化学メーカーの営業へ転職を検討している人は、ぜひ参考にしてみてください。
ポイント①業界について調べておく
化学メーカー営業へ転職する際には、業界について調べておきましょう。
化学業界の経験がないと、科学や素材について学ぶ機会はほとんどありません。
基礎材料や中間材料がなにを指すのか、各素材のシェアが大きい企業はどこか、科学業界全体でどのような課題を抱えているかなど、事前に学習しておきましょう。
入社後に学ぶことも可能ですが、事前に勉強しておくことで面接の際にも化学業界への意欲をアピールできます。
ポイント②自分の強みをアピールする
化学メーカー営業へ転職する際は、自分の強みをアピールしましょう。
未経験の場合は前職での実績や自分が得意なことを伝え、入社後にどのように貢献ができるかをアピールするとよいです。
化学メーカーの営業は新規開拓やノルマなどのほとんどない職種であり、既存顧客との安定した取引が主な業務として求められます。
そのなかで、自分の強みがどのように会社の利益へつながるか、具体的な状況をイメージしてもらえるようにアピールしてみてください。
ポイント③キャリアプランを明確にする
化学メーカー営業へ転職する際は、キャリアプランを明確にすることも大事です。
化学メーカーの営業職にはインセンティブはほとんどありません。
そのため、稼ぎたいといった個人的な願望ではなく、入社後の働き方や将来的にどのような仕事をしたいかなど、自身のキャリアプランに目を向けてみましょう。
規模の大きな案件や海外勤務など、他の営業では経験できない化学メーカーならではの業務などに触れてみると伝わりやすくなります。
ポイント④転職エージェントを活用する
化学メーカー営業へ転職する際は、転職エージェントを活用することも検討していきましょう。
化学メーカー営業は未経験でも転職できる職種ですが、業界知識や自身のアピールなど、事前にしっかりとした準備は必要です。
また、化学業界を牽引する大手のメーカー企業は人気も高いため、他の転職希望者よりも目立たなければなりません。
自身の希望する企業への転職を成功させるためにも、まずはプロへ相談してみることをおすすめします。
まとめ|化学メーカーの営業への転職はプロに相談!
本記事では化学メーカーの営業職について、特徴ややりがいなどを紹介してきました。
化学メーカーは平均年収が高く福利厚生も充実した企業の多いホワイトな業界です。営業では、規模の大きな法人営業や海外勤務などが経験できるといった魅力もあります。
自身の希望する働き方を実現させたい人は、ぜひ化学メーカーの営業職にチャレンジしてみてください。
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