2024年12月03日
金融営業ってどうなの?主な業界6つと2つの仕事内容、年収についても解説!
「金融営業ってきついの?」
「金融営業にはどんな業界がある?」
金融営業と聞いて激務や高年収などの漠然としたイメージをお持ちではないでしょうか。
しかし、具体的な仕事内容やどのような企業で営業をするのかわからない方も多いはずです。
本記事では金融営業に代表される6つの業界や具体的な仕事内容について解説していきます。金融営業のやりがいやきついと言われる理由についても合わせて紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
金融営業とは?代表的な業界6つ
まずは金融営業に代表される6つの業界を紹介していきます。
- 商業銀行
- 投資銀行
- 証券会社
- 生命保険会社
- カード会社
- Fintech企業
金融営業ではどのような企業に就職して業務を行うか詳しく理解していきましょう。
①商業銀行
商業銀行とはメガバンクに代表されるいわゆる一般的な銀行です。
個人向けに定期預金や住宅ローンなどの営業を行ったり、法人向けに融資を行ったりします。
三井住友銀行や三菱UFJ銀行などの大手から地方銀行まで幅広い業種に渡り、どの年代においても新卒、中途ともに人気の企業です。
子会社やグループ会社にクレジットカード会社を抱えている企業もあり、カード利用者を増やすための営業を行う場合もあります。
②投資銀行
投資銀行とは法人の資金調達や企業買収のサポートが主な業務になります。
銀行という名が付いているものの預金の預かりは行いません。また、証券会社のように直接証券を売買することもありません。
企業や官公庁が株や債券を発行して資金調達を行ったり、M&Aに関わる有価証券を交換したりする金融取引に専門家として行うコンサルティングが主な業務です。
そのため、営業職は個人営業よりも法人営業がメインになります。
③証券会社
証券会社は株や債券などの有価証券の売買に直接関わる業態です。
企業の株や債権の売買や投資家向けによる有価証券の売買の仲介などが主な業務となり、野村證券や大和証券など、こちらも人気就職ランキングで上位に入る業界の1つです。
営業職では個人向けのリテール営業と法人向けのホールセール営業の2つがあり、営業として働くためには証券外務員の資格が必須となります。
証券会社では、いかに大きな金額の売買を取引してもらえるかによって収益が変動するため、大口顧客を捕まえるかが営業では重要になります。
④生命保険会社
生命保険会社は個人向けの生命保険の販売を行います。
個人の顧客のライフプランに沿った提案が求められるため、高度な保険商品の知識が欠かせません。
また、顧客一人ひとりとの信頼関係の構築や粘り強く新規開拓を続けていくタフさなども保険営業として活躍するためには必要となります。
生命保険は金融商品であり投資目的で加入するケースもあるため、保険だけでなく金融に関する幅広い知識も必要です。
⑤カード会社
カード会社の営業職では、クレジットカードの加盟店や個人のカード利用者を増やすために営業活動を行います。
カード利用時の手数料がカード会社の収益となるため、新規利用者を増やすための新規開拓が営業には欠かせません。
カード会社は国内だけでも数多くあり、外資系企業も含めると競合会社は多数に渡ります。そのため、いかに自社のカードを使ってもらえるか、営業スキルが大きなウエイトを占める業界と言えます。
⑥Fintech企業
Fintech企業とは、金融とITテクノロジーを融合させた業界に属する企業です。
近年では家計管理や会計処理のSaaS企業が増えており、営業は自社のIT・Webソフトの利用者を増やす新規営業と既存顧客のサポートを行うルート営業の両方を行います。
Fintechはベンチャー企業が多い業界でもあり人手不足に陥りやすいため、大手のメガバンクや証券会社と比べて入社難易度はそこまで高くありません。
しかし、自社事業が関連する領域の金融に関する知識だけでなくIT・Webの知見も求められるため、学習意欲が必須と言える業界でもあります。
金融営業は何をする?主な仕事内容2つ
この章では、金融営業における以下2つの業務を詳しく解説していきます。
- 法人営業(ホールセール)
- 個人営業(リテールセール)
各業界の具体例も紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
仕事内容①法人営業(ホールセール)
金融営業における法人営業には、投資銀行の資金調達サポートや大手商業銀行の融資などが挙げられます。
一般的には取引金額が数千万〜数億円と大きく、決済までに関わる人も多い、規模の大きな営業案件がメインになりやすいといった点が特徴的です。
1つのミスやトラブルで大きな損失を被ってしまう場合もあるため、新人が入社後にすぐ現場を任されるケースは少なく、厳しい研修を経て抜擢される傾向にあります。
ただし、高度な金融知識や高い営業力が身につくため、金融営業における法人営業を経験することで営業職として貴重な経験を積むことができます。
仕事内容②個人営業(リテールセール)
金融営業における個人営業には、個人顧客への生命保険の販売や銀行における定期預金や住宅ローンの提案などが挙げられます。
法人営業とは異なり、新人でもすぐに現場を任されやすく、新規開拓が基本的な業務となる場合が多いです。
契約を勝ち取るには自身の営業力が鍵となり、どれだけ営業スキルを磨いていけるかが個人営業では重要です。
チームを組んでノルマや目標達成を目指す企業もありますが、一般的には自身でスケジュール管理や目標管理を行います。
そのため、日々の営業のなかで振り返りをしながら反省点を改善して、次へつげていくといった向上心が求められます。
金融営業は稼げる?平均年収は他業種よりも高い傾向
金融営業の平均年収はおよそ400〜500万円です。
dodaが調査した「平均年収ランキング(職種・職業別の平均年収/生涯賃金)【最新版】」によれば、営業系の年収ランキングのうち、以下の金融業界がそれぞれランクインしています。
職種 | 平均年収 |
営業ー銀行 | 485万円 |
営業ークレジット/信販 | 482万円 |
営業ー信用金庫/組合 | 414万円 |
営業ー保険 | 403万円 |
参照:平均年収ランキング(職種・職業別の平均年収/生涯賃金)【最新版】
ただし、上記はあくまで平均年収であり、大手企業の金融営業であれば高年収も狙えます。例として以下に大手金融営業の平均年収をまとめました。
企業名 | 平均年収 |
三井住友銀行 | 864万円(※1) |
三菱UFJ銀行 | 812万円(※2) |
野村證券 | 414万円 |
営業ー保険 | 1,408万円(※3) |
(※1)三井住友銀行 有価証券報告書
(※2)三菱UFJ銀行 有価証券報告書
(※3)野村ホールディングス 有価証券報告書
金融営業は歩合制を設けている企業も多いため、営業成績次第では他業界では到達が難しい給与を受け取れる可能性もあります。
金融営業のここが楽しい!3つのやりがい
ここからは、金融営業のやりがいを3つにまとめて紹介していきます。
- 高い成果報酬がもらえる
- 顧客と信頼が築ける
- 金融知識が私生活でも活かせる
それぞれ詳しくみていきましょう。
やりがい①高い成果報酬がもらえる
金融営業のやりがいとして、高い成果報酬がもらえる点が挙げられます。
金融営業は責任も大きな仕事のため、製薬時の成功報酬も他業界より高い傾向にあります。
また、歩合の割合が他業界と同等でも、取引金額が数千万〜数億円と高額なため、報酬金額は大きくなりやすいです。
精神的にも体力的にも辛い時期が多いとしても、高い成果報酬がもらえることで大きなやりがいを感じやすいでしょう。
やりがい②顧客と信頼が築ける
顧客と信頼関係が築ける点も金融営業のやりがいです。
金融商品の営業は金額が大きかったり、顧客の人生に大きく関わるイベントだったりするため、簡単には契約を獲得できません。
言い換えれば、営業だけでなく趣味の話や普段の何気ない会話など、営業と顧客という関係を越えて仲を深めるケースも多いです。
そのため、自然と深い信頼関係を顧客と築くこととなり、新たな交友関係や人脈を増やしていけます。
難易度の高い業種だからこそ得られる人とのつながりも金融営業の魅力と言えるでしょう。
やりがい③金融知識が私生活でも活かせる
金融知識が私生活でも活かせるのは金融営業ならではの利点です。
保険や住宅ローン、資産形成、投資などは自分自身の人生においても重要なイベントの1つです。
知識がないと商品選びに迷ったり、時には損をしてしまったりしますが、営業を通して金融の知識を身につけておけば、さまざまな場面に役に立ちます。
自分だけでなく家族や友人のお金に関する相談も受けられるため、身近な人にとっても心強い存在となるでしょう。
金融営業は激務?3つのきつさ
金融営業には多くのやりがいがある一方で、大変さも存在します。ここでは金融営業にまつわる仕事の大変さを3つご紹介します。
- 営業ノルマが厳しい
- 社内風土が古い傾向にある
- 顧客に断られやすい
それぞれ詳しくみていきます。
きつさ①営業ノルマが厳しい
金融営業のつらさとして、ノルマの厳しさが挙げられます。
金融業界の多くの企業で、新規の顧客数や顧客の取引金額などの目標・ノルマが課せられます。
しかし、金融商品は購入を決断するまで労力の必要な商品でもあるため、簡単には契約をしてくれません。ノルマや目標を達成し続けるのは他業界よりも難易度は高いと言えます。
ノルマが達成できないと人事評価に影響してしまい年収や役職アップが見込めなくなってしまうため、日々の業務も精神的に辛くなってしまう恐れがあります。
きつさ②社内風土が古い傾向にある
金融営業のつらさとして、社内風土の古さも挙げられます。
金融業界には古くから日本で名を馳せている大企業が数多くあります。
時代とともに少しずつ変化しているものの、上下関係の厳しさや厳格なルールが設けられているなど、社内風土が古い企業も多いです。
また、金融業界は法律の規制が厳しかったり、取引金額が大きかったりするため社内のルールやマニュアル、教育制度も厳しい傾向にあります。
他業界とは少し毛色の異なる業界といったイメージを持っておくことも必要です。
きつさ③顧客に断られやすい
金融営業のつらさとして、顧客に断られやすい点も挙げられます。
近年では日本でも投資を始める人が増えてきたものの、いまだに金融業界に対するよいイメージを持っていない人も少なくありません。
損をしてしまう、危ないといった思いから、金融商品には一切手を出したくないといった人も多いでしょう。
金融営業では断られるケースの方が圧倒的に多く、なかなか契約が取れない日々が続くこともあります。
常に考えて試行錯誤したとしても断られ続けるとなると、精神的に辛くなってしまう人もいるでしょう。
自分は向いている?金融営業に適性のある人3選
最後に、金融営業に向いている人を3つのタイプに分けてご紹介していきます。
- 粘り強い人
- 高年収を狙いたい人
- コミュニケーションスキルのある人
金融営業に挑戦してみたい方は参考にしてみてください。
①粘り強い人
自分は粘り強いと思う方は金融営業にチャレンジしてみてもよいでしょう。
金融営業は競合他社も強く、顧客の信頼を勝ち取るのは難しいため、最後まで諦めずに取り組めるかが重要です。
また、顧客へ商品を提案するには自分自身で金融についての知識も必要なため、日々の学習も欠かせません。
営業力に自信があったとしても結果が出ずに燻ってしまう場合もあるでしょう。
そのため、すぐに結果はでなかったとしても粘り強く頑張れる性格の人は金融営業に向いていると言えます。
②高年収を狙いたい人
高年収を狙いたい人は金融営業に向いていると言えます。
金融営業は成果報酬によって高い年収を得られる業種です。言い換えれば、結果が出ない日々が続いても、成果をだすことができれば見返りが大きい業種ということです。
残業が多くなったり、日々の業務が膨大になったとしても高年収を目指して仕事に取り組める人は、金融営業に向いていると言えるでしょう。
自分の力で高い年収を勝ち取りたいという野心のある方はぜひ金融営業にチャレンジしてみてください。
③コミュニケーションスキルのある人
コミュニケーションスキルのある人は金融営業に向いています。
金融営業は個人営業や法人営業などの業態に関わらず、顧客との信頼関係構築が重要です。
営業トークがうまいだけでなく、顧客に心から信頼してもらえる関係を構築できるコミュニケーションが求められます。
金融営業の顧客は資産を持っている人や人生の大きなイベントを迎えている人などが多いです。
さまざまな顧客とつながりたい方は金融営業にチャレンジしてみてもよいでしょう。
まとめ|金融営業への転職はプロへ相談しよう!
本記事では金融営業の働き方や代表的な業界について解説しました。
金融営業は精神的にも体力的にもきつい仕事ですが、高度な営業スキルが身についたり高年収を稼げたりなどやりがいも大きな仕事です。
営業職のなかでも花形と言われるほど人気の業種ですので、興味のある人はぜひ金融営業に挑戦してみてください。
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この記事の監修者
hape Agent編集部
営業職特化だから選ばれる営業転職エージェント「hape Agent」の編集部です