【面接官の評価が変わる】転職面接で参考にできる失敗談10選｜聞かれる理由とは？

転職面接で失敗談の答え方がわからない方も多いことでしょう。

失敗談の回答は、採用担当者へ印象を残せる面接における重要なポイントです。一方で、避けるべき回答方法もあるため、入念に準備しておく必要もあります。

本記事では、転職面接で失敗談を聞かれた際の答え方や質問の意図、具体的な例文をご紹介します。

なぜ聞かれる？転職面接で企業が失敗談を聞く理由4つ

そもそも、なぜ転職面接で失敗談を聞かれるのか、疑問に思う方もいることでしょう。転職面接で失敗談を聞かれる理由として、以下4つが挙げられます。

• 何を失敗ととらえているのか知りたい
• 失敗に対してのどんな対応をしたのか知りたい
• 失敗から何を学んだのか知りたい
• 失敗に対する4つの能力を知りたい

それぞれ解説していきます。

①何を失敗と捉えているのか知りたい

転職面接で失敗談を聞かれる1つ目の理由は、応募者が何を失敗ととらえているのか、知りたいためです。

失敗談を聞くと、人それぞれの仕事に対する価値観や考え方を知ることができます。

例えば、トラブルを失敗ととらえているか、事前に防げなかったことを失敗ととらえているかでも印象は異なるでしょう。

面接官は、転職者の仕事に対する価値観を面接の際に把握することで、自社に適した人材かどうかを見極めています。

②失敗に対してのどんな対応をしたのか知りたい

面接官は、失敗に対してどのような対応をしたのかを知る目的でも、失敗談を聞きます。
失敗に対してどのような対応をとったか知ることで、冷静さや素直さなどの性格・人柄が分かります。

人は業務をこなしていくうちに、どのような些細なことでも必ず失敗します。

その失敗からどのように行動したのかが、人材を見極めるうえで重要です。

③失敗から何を学んだのか知りたい

面接官は、転職者が失敗から何を学んだのかを知りたいと考えています。

失敗から何を学んだのかを知ることで、応募者の向上心の高さや仕事に対する熱意がわかります。

失敗をただ終わらせるのではなく、課題に向き合ってあきらめずに対処したり、二度と同じ過ちを犯さないように努めたりすることが大切です。

失敗談を聞かれた際は、必ず失敗から学んだことをアピールするようにしましょう。

④失敗に対する4つの能力を知りたい

面接官は、失敗談から具体的な4つの能力を知りたいと考えています。

• 問題解決能力
• 忍耐力
• 分析力
• 状況ごとに必要とされる能力

上記の能力は、入社後に仕事を任せられるか判断するうえで重要になります。

面接官は、過去の実績やスキルなどとも照らし合わせながら、総合的に加味して人材を見極めていきます。

失敗談の考え方！転職面接で話す失敗例の作成手順5つ

ここでは、具体的な失敗談の考え方を5つの手順に分けて解説していきます。

• 過去の失敗を振り返る
• 失敗の背景や原因を考える
• 失敗に対する自分の行動をまとめる
• 失敗から学んだことを明確にする
• 失敗をどのように生かせたか考える

失敗談のまとめ方がわからない方は、下記の手順を参考にしてみてください。

①過去の失敗を振り返る

まずは、過去の失敗を振り返りましょう。

• 納期の遅延
• 顧客とのコミュニケーション不足
• 同じチームメンバーとのトラブル
• 誤発注による損失
• 書類不備

失敗談だからといって、いきなり印象に残りやすい失敗を考える必要はありません。些細なことでも問題ないので、思いつくだけ書き出してみましょう。

類似している失敗に関しては、同じテーマとしてまとめるとわかりやすくなります。

②失敗の背景や原因を考える

次に、それぞれの失敗の背景や原因を具体的に考えましょう。

• なぜ失敗してしまったのか
• どのような状況だったのか
• 失敗の根本的な原因は何か

その時の状況を思い出しながら、失敗に至るまでの状況を書き出していきます。

そして、その洗い出した状況の中から、原因と思われる部分を自分の行動だけでなく、周りの状況や環境なども考慮して分析してみましょう。

自分の行動だけでなく、周りの状況や環境なども考慮することで、より深い分析ができます。

③失敗に対する自分の行動をまとめる

失敗の背景や原因を把握したら、自分の行動をまとめましょう。

• どのように対処したのか
• どのように納めようと思ったか
• 誰かに相談したか
• どのような工夫をしたのか

失敗した後の自分の感情や、どのような結末へと導いたかを思い出し、具体的な行動もまとめます。

行動をまとめる際には、時系列に沿って整理すると、より分かりやすく伝わります。

ただし、失敗談として話す際は、長くならないように簡潔にまとめることが大事です。

④失敗から学んだことを明確にする

失敗の発生から解決までをまとめたら、自分は何を学んだのかを明確にしましょう。
NG例

商談の際に顧客からの質問に答えられなかった。
↓
準備の大切さを学んだ。

OK例

商談の際に顧客からの質問に答えられなかった。
↓
自分で万全だと思っていた準備が、実は自社目線に偏っていて十分ではなかった。
↓
顧客目線に立ち、想定される疑問点やニーズを洗い出して、より入念な準備をする必要があると学んだ。

上記の例のように、失敗からの学びを深掘りすることで、より具体的な教訓として書き出すことができます。

⑤失敗をどのように生かせたか考える

最後に、失敗をどのように生かせたのかを考えます。

ポイントは教訓を日々の業務や習慣、ルーティンへ落とし込んだかどうかを書き出すことです。

たとえば、プロジェクト進行中にトラブルが発生し、その原因が「進捗管理の甘さ」にあったとします。その場合は、以下のような振り返りが可能です。

• 毎朝10分だけでもメンバー全員のタスク進行状況と課題を共有し、早期に問題を発見・解消する
• ツールを使って進捗を見える化し、誰がどんな作業を抱えているかを可視化する

実際に得た教訓を活かして、自分自身がどのように変化したかをまとめましょう。

【回答例】転職面接で使える失敗談の例文10選

ここからは、転職面接で使える失敗談の例文を以下の10選からご紹介していきます。

• ①仕事の進め方に関する失敗談
• ②仕事に向き合う姿勢に関する失敗談
• ③対人関係に関する失敗談
• ④コミュニケーションに関する失敗談
• ⑤業務管理に関する失敗談
• ⑥提案・営業に関する失敗談
• ⑦クレーム対応に関する失敗談
• ⑧目標設定に関する失敗談
• ⑨事前準備に関する失敗談
• ⑩自己管理に関する失敗談

それぞれの回答例を順番に記載していきますので、自身が考えている失敗談と照らし合わせながら参考にしてみてください。

回答例①仕事の進め方に関する失敗談

過去に、数多くの仕事をこなしていくうちに、タスクを抱えすぎて自分のキャパシティを超えてしまったことがあります。

当時はチームで仕事をしていたため、チームのメンバーにも多大な迷惑をかけてしまいました。

この失敗から、私は、仕事を無理に一人でこなそうとする特性があるとわかりました。この失敗から、自分のキャパシティをしっかりと把握しておくことや、メンバーに相談することの重要性を学びました。

それ以降、自分の限界を超えそうなときには、メンバーとコミュニケーションを取りながら、力を借りつつ円滑に業務を遂行できるようになりました。

回答例②仕事に向き合う姿勢に関する失敗談

私は過去に、自分では気がつかなかったミスを犯してしまったことがあります。メンバーの指摘により、幸い大事にならずに済みました。

しかし、自身の確認不足によって、危うくクライアントやチームのメンバーに多大な迷惑をかけてしまうところでした。

このことから、仕事では必ず、メンバーとコミュニケーションを取りながらお互いにチェックを何度も行うようになりました。

以降、一度もそのようなミスは起きていません。メンバー全員で協力してミスを無くそうとする姿勢の大切さを、あらためて学びました。

回答例③対人関係に関する失敗談

以前、自分の誤発注により部署全体へ多大な迷惑をかけてしまったことがあります。

このミスは、発注ツールの正しい使い方が当時あまり理解できていなかったために、起きたことだと考えられます。

上司に遠慮してしまっていたため、うまくコミュニケーションを取れておらず、使い方をきちんと把握していませんでした。

それ以降は、誰に対してもきちんと、報告・連絡・相談をするようになりました。
そうすることでミスの回数は大幅に少なくなり、コミュニケーションもうまく取れるようになっていきました。

回答例④コミュニケーションに関する失敗談

私は以前の職場で、顧客とのコミュニケーション不足により、大きなミスをしてしまいました。

当時、担当していた新しいシステム導入の業務で顧客の要望を正確にヒアリングせずに進めてしまい、システムが顧客のニーズと合致せず、大きなクレームにつながってしまいました。

この失敗を反省し、顧客とのコミュニケーションの重要性を痛感しました。その後、顧客とのコミュニケーション不足を解消するために、ヒアリングと確認、情報共有の徹底に務めるようになりました。

その結果、顧客とのコミュニケーションが円滑になり、顧客満足度が向上しました。

今後は、この経験を活かし、顧客との信頼関係を第一に考えながら業務を円滑に進めていきたいと考えています。

回答例⑤業務管理に関する失敗談

以前の職場では、複数のプロジェクトを同時進行しており、タスク管理が不十分でした。

その結果、優先順位が曖昧になり、納期が迫っているタスクを後回しにしてしまうことがありました。

その後、タスク管理アプリを導入してスケジュール管理の徹底をおこない、タスク管理の重要性を学びました。

今後の業務でも、自動化や効率化できる箇所は積極的にツールを導入し、重要な顧客対応へ丁寧に時間をかけつつ、品質の高い仕事をしていきたいと考えています。

回答例⑥提案・営業に関する失敗談

前職の営業職では、顧客へ商品のメリットばかりを強調するあまり、顧客に響かず、成約につながらないことが多々ありました。

ある時、大型案件の商談で競合他社の商品と比較された際に、自社の商品の強みを十分に説明できず、契約を逃してしまいました。

この失敗を反省し、顧客のニーズを的確に把握することの重要性を痛感しました。

その後、ヒアリングスキルの向上に努め、提案資料の改善や競合分析にも力をいれるようになりました。

この失敗から得られた教訓を御社でも活かし、顧客の視点に立って提案することを最優先に考えながら、営業活動をおこなっていきたいと考えています。

回答例⑦クレーム対応に関する失敗談

以前の職場でお客様からのクレーム対応をした際に感情的になってしまったことがあります。その後、そのお客様から解約の申し出がありました。

私はこの失敗から、クレーム対応の難しさを痛感し、クレーム対応研修への参加やロールプレイングを上司や同僚と実施することを日々の業務に取り入れました。

その結果、クレームにも冷静に対応できるようになり、最終的に顧客との信頼関係の再構築まで果たせるようになりました。

この経験から得た、どのような状況でも顧客に寄り添う気持ちと、状況に応じた柔軟な対応を活かして、顧客に満足してもらえるクレーム対応を行っていきたいと考えています。

回答例⑧目標設定に関する失敗談

以前の職場で、売上目標を高く設定しすぎてしまい、まったく達成できなかったという経験があります。

この失敗以降、目標設定に関する書籍に目を通したり、セミナーに参加したりして、実現可能で成長していける目標の設定方法を身につけました。

その結果、毎月の目標設定の精度が向上し、また、計画的に日々の業務を進められるようになりました。

この経験から、目標設定は高く設定するだけでなく、現実的な計画とともに達成できる範囲で設定することや、計画的な行動と定期的な進捗確認が不可欠であると実感しました。

今後も、常に現実的な目標を設定して計画的に行動することで、確実に売り上げに貢献していきたいです。

回答例⑨事前準備に関する失敗談

以前の職場でプレゼンテーションをする際に、事前準備を十分に行わずに本番に臨んでしまいました。その結果、緊張してうまく話すことができず、内容もまとまらなくなってしまい、上司の期待を大きく削いでしまった経験があります。

その後、プレゼンテーションについて徹底的に調べ、構成や内容を事前にしっかりと検討し、練習を重ねる習慣を身につけました。

その結果、プレゼンテーションのスキルが向上し、大きな案件のプレゼン担当者も任されるようになりました。

この経験から学んだ、事前準備の重要性や身につけたプレゼンスキルを重要な入札案件の場で発揮していきたいです。

回答例⑩自己管理に関する失敗談

以前の職場では、仕事とプライベートのバランスをうまく取ることができず、体調を崩してしまうことがありました。

仕事はとにかく頑張ればよいと考えていましたが、その結果、体調崩すことでチームに大きな迷惑をかけてしまった経験があります。

この経験から、自己管理は仕事を成功させるために不可欠であることを学びました。

この経験以降、長期的な視点をもって長く働くための自己管理の重要性を痛感しました。

睡眠時間を確保やバランスの取れた食事にも心がけ、重要な仕事が迫っている時期にはプライベートも丁寧に過ごすようになりました。

今後も仕事で活躍するためのプライベートの過ごし方を徹底していきたいと考えています。

【NG例】転職面接で避けるべき回答6選

前章では失敗談の例文を紹介しました。一方で、転職面接での失敗談には避けるべきポイントも存在します。

ここでは、失敗談における避けるべき回答を6つご紹介します。

• 仕事に生かした失敗談を伝える
• 取り返しがつかなかった深刻な失敗談は避ける
• 社会人としてのマナーに欠けた失敗談は避ける
• 他責思考で失敗談を伝えるのは避ける
• 「失敗したことがない」と伝えないようにする
• 「失敗」だけを伝えないようにする

それぞれ詳しくみていきましょう。

①仕事に生かした失敗談にする

転職面接での失敗談のポイントは、仕事に生かした失敗談を伝えることです。

面接で話す際の失敗談は、仕事に関係ないエピソードは話さないようにしましょう。また、ただ単に、仕事にまつわる失敗談を話すだけでは、よい印象を与えません。

その失敗を通して、応募先の企業でどのように生かせるかまで話すことを意識しましょう。

面接では、その失敗から何を得られたのか、どのように行動できたかを話すことが大切です。

②取り返しがつかなかった深刻な失敗談は避ける

転職面接では、取り返しがつかない深刻な失敗は避けるべきです。

多大な損失や他者への傷害など、取り返しがつかないような失敗談を話してしまうと、返って悪い印象につながってしまいます。

面接時は、失敗から前向きな展開に進んだエピソードのみを話すようにしてください。

③社会人としてのマナーに欠けた失敗談は避ける

社会人としてのマナーに欠けた失敗談も、転職面接では避けるべきです。

社会人として、最低限のマナーができていない失敗談も、面接官にマイナスイメージを与えてしまいます。

• 寝坊や遅刻が多い
• 忘れ物をしてしまいがち
• クライアントへ失礼な態度をとった

上記のような、小さなエピソードでも、マナーがなっていないエピソードを話すのは控えましょう。

④他責思考で失敗談を伝えるのは避ける

他責思考で失敗談を伝えるのもNGです。

失敗談を他人のせいにして話すと、面接官に、無責任でマイナスなイメージを与えてしまいます。

• 同僚のせいでミスが大きくなってしまった
• 後輩のミスがトラブルの元となった

上記のような、他人を巻き込む失敗談は避けたいです。

たとえ失敗の原因が他人でも、あまりフォーカスしないようにしましょう。
失敗からどう挽回したのか、どう行動できたのかをメインに、具体的に掘り下げていくことをおすすめします。

⑤「失敗したことがない」と伝えないようにする

転職面接では、「失敗したことがない」と伝えないようにしましょう。

「失敗談はありません」と回答してしまうと、面接官に「嘘をついていそう」「本音を見せなさそう」などと思われてしまいます。

また、「失敗をしない＝チャレンジしない」とも受け取られてしまいかねません。

面接官は、応募者に完璧さを求めているわけではありません。失敗した経験からどのように立ち直り、行動したのかが知りたくて質問しています。

些細なことでもよいので、失敗談を伝え、自分の成長や経験をアピールしましょう。

⑥「失敗」だけを伝えないようにする

転職面接で失敗談を答える際は、「失敗」だけを伝えないようにしましょう。

失敗した経験のみを伝えることは、ただ悪い印象を与えてしまうだけです。

失敗を通して何を学んで、どのように行動したかをアピールするために、面接では失敗談を話します。

ポジティブな展開のエピソードを話すように心がけましょう。

思い付かない時は？転職面接の失敗談を考える方法3つ

最後に、転職面接の失敗談が思いつかない場合に考え出すポイントを、3つご紹介していきます。

• 過去の成功体験から振り返る
• 同僚や友人に相談する
• 転職エージェントを活用する

失敗談を考えても、なかなか思いつかないという方は下記のポイントも参考にしてみてください。

①過去の成功体験から振り返る

失敗談が思いつかない場合は、過去の成功体験を振り返ってみましょう。

成功体験は、さらに過去の失敗が教訓となっているケースがあります。

例えば、過去の営業での失敗から提案内容を見直し、その後大きな商談を勝ち取ったという場合です。

そのため、失敗談を書き出す際に、あえて成功体験を書き出してみるのもポイントです。

②同僚や友人に相談する

失敗談が思いつかない際は、同僚や友人に相談してみましょう。

自分では忘れてしまった失敗を、同僚や友人が覚えているかもしれません。

また、自分では失敗だと感じていなかったことも、周りの人から見ると明らかな失敗だったというケースもあります。

客観的な視点からアドバイスをもらうことで、自分では思いもよらない失敗談を発見できるかもしれません。

③転職エージェントを活用する

失敗談が思いつかない方は、転職エージェントを活用するのもおすすめです。

転職エージェントでは面接対策の一環として、失敗談の作成もサポートしてくれます。

また、転職エージェントは、過去の求職者の失敗談のサポートもしているため、作成ノウハウも豊富です。

過去の些細な失敗や悔しい経験などを伝えれば、面接で印象に残る失敗談の作成のきっかけをくれるかもしれません。

失敗談として避けるべき内容も指摘してもらえるため、一人で作成するのが不安な方は相談してみてください。

まとめ｜転職面接の失敗談はhape Agentへ相談！

本記事では、転職面接で失敗談を聞かれた際の答え方や質問の意図、例文を紹介してきました。

失敗談を話す際はただ単に話すだけでなく、その失敗から何を得られたか、どう生かしたのかが重要です。

本記事を参考にしつつ、何度も推敲しながら、自身の教訓となる失敗談の作成に挑戦してみてください。

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