2024年12月03日
営業への転職活動時に資格があると有利になる?取得するべき資格とは
「営業職で有利になる資格ってあるの?」
「営業職で有利になる業界ごとの資格が知りたい」
営業職は未経験からでも挑戦しやすい仕事のため、資格がなくても活躍は可能です。
しかし、資格を持っておくことで転職活動が有利になることも事実です。では、どのような資格を取得するのがよいのでしょうか?
本記事では営業職を志望している方に向けて転職の際に有利になりやすいおすすめの資格を合計で17選ご紹介します。
転職に役立つ!営業職におすすめの資格9選
まずは営業職全般で有利になりやすい資格を9選ご紹介していきます。
- 資格①普通自動車免許
- 資格②営業士
- 資格③販売士
- 資格④セールススキル検定
- 資格⑤セールスレップ
- 資格⑥MOS(マイクロソフト オフィス スペシャリスト)
- 資格⑦日商簿記検定(2級)
- 資格⑧TOEIC
- 資格⑨ビジネス実務法務検定
取得しやすいものから勉強時間が必要なものなど、さまざまな難易度があります。それぞれを比較しつつ、自分のキャリアや適性に合った資格を見つけてみてください。
資格①普通自動車免許
車の運転免許は営業職を行ううえで必要となるケースが多くあります。
地方の営業職では社用車を使って外回りに行ったり、有形商材の営業であれば在庫を抱えて顧客の元へ向かったりするために、車の運転が必要になります。
自動車ディーラーは店内で車を移動させたり納車の際に運転する必要があるため必須です。
一方で、個人への保険の販売やインサイドセールスなどであれば公共交通機関のみの利用でも賄えるでしょう。
このように、営業職において車の運転免許は必須ではないものの選択肢が狭くなる可能性もあることを押さえておきましょう。
資格②営業士
営業士とは日本営業士会が認定しているマーケティング・セールスのスペシャリストを示す資格です。
初級、上級、マスターと3つのレベルに分けられており、営業職全般に必要な基礎知識から経営層や営業幹部職の視点から営業戦略の立案を行う知識まで幅広く身につけられます。
営業士の資格では製造業やメーカー、サービス業などさまざまな業界・業種に対応しています。
営業職は入社後に一定期間の研修制度を受けることで基礎知識を身につけますが、営業士の資格を取得することで、1つの企業に限定されないさまざまな知識が身につくと言ってよいでしょう。
公式サイト:日本営業士会
資格③販売士
販売士とは、日本商工会議所が認定する流通・小売業において高い評価を得ている資格です。
3〜1級のレベルに分かれており、店頭での販売技術や接客マナーといった基礎から人材育成のノウハウ、店舗の在庫管理や商品計画、商品予算の策定、財務管理などの高度な知識まで身につけられます。
営業とは少し異なる業界ではあるものの、有形商材の販売という点では営業職にも役立つ知識が豊富です。
公式サイト:販売士 日本商工会議所の認定試験
資格④セールススキル検定
セールススキル検定はNPO法人であるセールスキャリア開発機構が運営する営業力のスキルを測る検定試験です。
営業に必要な行動力、関係構築力、計画力、問題解決力などを試験によって測り、3〜1級のレベルに分けて認定されます。
1級の試験に合格すると、営業マネージャーやマネジメントクラスの経験と実績を積み上げていることが認められます。
営業力を可視化できる試験でもあるため、自身の営業スキルの客観的な評価を受けたい方や、転職先へわかりやすくアピールしたい方はぜひチャレンジしてみてください。
公式サイト:セールスキャリア開発機構
資格⑤セールスレップ
セールスレップは日本セールスレップ協会が運営する、メーカーと販売先を結ぶ橋渡しとして、高度な営業力を備えている証明となる資格です。
資格では3〜1級、セールスレップ・マイスター、マネジメントマーケティング・コーディネーターという階級分けがされています。
最高位では商品の目利きや市場動向の観察、マネジメントといった独立して生計を立てられるといった基準の認定が受けられます。
営業代理店のように複数の商品を需要のある顧客の元へ届ける職種においてスキルや知識の証明となる資格といえるでしょう。
公式サイト:日本セールスレップ協会
資格⑥MOS(マイクロソフト オフィス スペシャリスト)
MOSはマイクロソフト社が認定する、Word、Excel、PowerPoint、AccessなどMicrosoft Office製品の操作スキルを証明する資格です。
営業は商談やプレゼンの際にマイクロソフト製品を活用することが多いため、持っておくとパソコンスキルをアピールできます。
特に、接客・販売などデスクワーク以外の仕事からの転職をお考えの方に、おすすめしたい資格です。
ExcelやPowerPointに強い人材を欲している企業であれば高待遇で採用してもらえる可能性もあります。
公式サイト:マイクロソフトオフィススペシャリスト(MOS)
資格⑦日商簿記検定(2級)
日商簿記は、日本商工会議所が運営する、企業の経営活動を記録・計算・整理して経営成績や財務状況を明らかにする技能を証明する資格です。
経理や会計士に向けた資格ではありますが、自社の経営状態やお金の流れを把握する力はどんなビジネスパーソンにも役立ちます。
営業職においても日商簿記を把握しておくことで、財務や会計の知識をアピールできるためおすすめの資格です。
特に2級以上を取得できていると、履歴書でもアピールしやすいでしょう。
公式サイト:簿記 日本商工会議所の検定試験
資格⑧TOEIC
TOEICは、一般社団法人国際ビジネスコミュニケーション協会の運営する、言わずと知れた英語力を証明する世界共通の資格です。
社会のグローバル化とともに、海外の方と交流する機会も増えてきている昨今は、英語力があるとどのような仕事でも高い評価を受けられます。
営業職においても海外へ販路を拡大したい企業やすでにある海外拠点に適した人材を欲している企業など、多くの需要があります。
読み・書きが最低限こなせることを証明するには600点以上、積極的にアピールしたい場合は750点以上を獲得しておくのがおすすめです。
公式サイト:一般社団法人国際ビジネスコミュニケーション協会
資格⑨ビジネス実務法務検定
ビジネス実務法務検定は東京商工会議所の運営する、営業、販売、総務、人事などさまざまな職種で必要な法律知識を有することを証明する資格です。
営業では商談においてさまざまな契約書を結びます。契約書の中身に不備がないか、正しく記載されているかなど判断できなければ、後々おおきなトラブルにつながってしまう恐れもあります。
何気ない営業活動のなかに潜むリスクを事前に見つけてトラブルを防ぐといった点において、ビジネス実務法務検定は役立つ資格です。
公式サイト:東京商工会議所
【業界別】あると転職に有利な資格8選
続いては、各業界ごとに有利になりやすい資格を8選ご紹介していきます。
- IT業界|ITパスポート
- 保険業界|ファイナンシャルプランナー(FP)
- Web業界|Web解析士
- 不動産業界|宅地建物取引士
- コンサル業界|中小企業診断士
- 人材業界|キャリアコンサルタント
- 製薬業界|MR認定試験
- 自動車業界|中古自動車販売士
上記の資格は各業界の専門家としての証明にもなrます。営業職においてもさまざまなメリットのある資格のため、自分の志望する業界の資格をぜひチェックしてみてください。
IT業界|ITパスポート
ITパスポートは、経済産業省が認定する情報技術に関する基礎的な知識を有することを証明する国家資格です。
IT商品やサービスを扱う業界において力を発揮する資格であり、エンジニアや技術者だけでなく営業職でも有効です。
自社商材を提案する際にIT知識が必要となることも多いため、資格があると転職活動が有利に進むでしょう。
ITパスポートや基本情報技術者などは、IT初心者でも挑戦しやすい資格と言われています。
公式サイト:独立行政法人 情報処理推進機構
保険業界|ファイナンシャルプランナー(FP)
ファイナンシャルプランナーは日本FP協会が認定する、人生における経済的側面に関する知識を証明する資格です。
資産形成や住宅ローンの計画、老後資金の生計など、人生にはさまざまな場面でお金の問題が発生します。
このようなイベントに対して各家庭の収入や家族構成、職業といったさまざまな要素を加味したうえで適切なお金のアドバイスを行うのがファイナンシャルプランナーです。
お金に関する一定の知識の証明となるため、保険業界では顧客に信頼してもらえたり転職の際に有利になったりとさまざまなメリットがあります。
公式サイト:日本FP協会
Web業界|Web解析士
Web解析士は一般社団法人ウェブ解析士協会が運営する、Web解析のスペシャリストであることを証明する資格です。
WebサイトやSNS、YoutubeといったWeb領域ではアクセス数やユーザーのページ変遷、クリック率といったさまざまな重要な指標があります。
Web解析士を取得することで、データ上の各指標から現状把握や課題解決、戦略立案までを担うスキルを身につけられます。
例えば、Webコンサルティング企業の営業では、顧客のデータを見て瞬時に課題の指摘や大まかな施策の提案などを求められる場合があるでしょう。
Web解析士を取得することで基礎知識を身につけられるだけでなく、顧客の信頼獲得にもつながりやすいといったメリットがあります。
公式サイト:一般社団法人ウェブ解析士協会
不動産業界|宅地建物取引士
宅地建物取引士は宅建の相性でも知られている、国土交通省が認定する不動産取引のプロであることを証明する資格です。
宅地建物取引士は宅地建物取引業を行うにあたって必要な免許の取得にも必要な資格です。
また、不動産取引における重要事項説明や書面への記名は宅地建物取引士を保有者しかできない業務となっています。
一定の独占業務を抱える国家資格のため、需要がなくなることもありません。
不動産営業への転職を志望する方は取得しておいて損はない資格と言えるでしょう。
公式サイト:一般財団法人 不動産適性取引推進機構
コンサル業界|中小企業診断士
中小企業診断士は中小企業庁が認定する中小企業の経営状況へ助言を行う専門家としての資格です。
企業の経営に関する基本的な知識だけでなく、経済学、財務・会計、法務など経済に関する幅広い分野について学ぶことができます。
中小企業診断士を取得することで、コンサル業界におけるビジネスモデルや経営課題、経営戦略の提案といった業務をカバーできます。
コンサルタントとしてのキャリアの入り口としてチャレンジしてみてもよいでしょう。
公式サイト:一般社団法人日本中小企業診断士協会連合会
人材業界|キャリアコンサルタント
キャリアコンサルタントは特定非営利活動法人キャリアコンサルティング協議会が運営する国家資格です。
労働者の職業選択や能力開発に関するアドバイスやサポートを行う専門家であることを証明でき、人材業界では重宝される資格です。
さまざまな業界の働き方に精通し、求職者一人ひとりにより沿ったキャリアの相談役として多方面から多くの需要に答えられる資格でもあります。
キャリアコンサルタントを保有しておくと人材業界の営業職だけでなく人事部への転職にも有利になりやすいです。
公式サイト:特定非営利活動法人キャリアコンサルティング協議会
製薬業界|MR認定試験
MR認定試験は公益財団法人MR認定センターが実施する、MR(医療情報担当者)としての技能を証明する資格です。
MRとは製薬会社に勤務し、病院や薬剤師へ医薬品の情報提供を行う営業担当者を指します。
勤務するためにはMR認定試験に合格することを義務付けている企業も多くあり、MRへの転職を希望する場合はぜひ取得しておきたいです。
公式サイト:公益財団法人MR認定センター
自動車業界|中古自動車販売士
中古自動車販売士は、一般社団法人日本中古自動車販売協会連合会が運営する、中古自動車を取り扱う専門家としての資格です。
中古自動車には年数や走行距離、車体の状態など、顧客が抱えるさまざまな不安が付き纏います。
中古自動車販売士は顧客の不安や悩み、ニーズに答え、プロの視点から安心して購入できる中古車を提案する役割を担います。
中古自動車のディーラーへ転職希望の場合は、中古自動車販売士を取得しておくことで採用されやすくなるでしょう。
公式サイト:一般社団法人日本中古自動車販売協会連合会
営業職への転職で資格を取得するメリット5つ
最後に、営業職への転職において、資格を保有しておくことのメリットを5つにまとめてご紹介していきます。
- 入社意欲を示すことができる
- 採用されやすくなる
- 資格手当がもらえる
- キャリアアップを目指せる
- 知識やスキルの証明になる
それぞれ詳しくみていきましょう。
メリット①入社意欲を示すことができる
営業職は未経験からでも挑戦できる仕事だからこそ、採用選考の際は求職者の意欲やポテンシャルが重視されやすい職業です。
とはいえ、入社意欲は言葉でならいくらでも伝えられるため、面接官側は的確に判断しづらいもの。
資格は入社意欲を示す最もわかりやすい証明となってくれます。
資格を取得したうえで入社意欲を伝えると、より信憑性をもってアピールできるでしょう。
転職活動中の資格取得は、入社したい企業が明確に決まっている方におすすめです。
メリット②採用されやすくなる
資格を取得することで、一定レベルの知識やスキルを証明することができます。
すると採用する企業側も、入社後に活躍してれるイメージを沸かせやすく、採用につながりやすくなります。
入社後の教育コストの面からも、資格保有者は有利といえるでしょう。
資格取得は、未経験者が経験者と同じラインに立つための有効な方法でもあります。
資格があればその業界や職種の知識をアピールすることができ、採用確率を高めることができるでしょう。
メリット③資格手当がもらえる
企業によっては、特定の資格を取得している人に対して月数千円〜数万円の資格手当を支給する場合があります。
もし入社前の段階で資格取得ができているとしたら、入社初月から資格手当を受け取ることができます。
収入をしっかり確保したい方、収入アップのために転職活動を行っている方などは、しっかう手当という観点も持っておくとよいでしょう。
メリット④キャリアアップを目指せる
資格の取得がキャリアアップにつながる場合もあります。
例えばTOEICの高得点を取得しておくことで海外の営業拠点へ抜擢されたり、ファイナンシャルプランナー1級を保有することでマネジメント職へ抜擢されるというケースがあります。
資格の取得によって仕事の幅が広がり、思ってもいない働き方へとキャリアアップすることができるかもしれません。
また、特定の業界では役に立たないと思っていた資格が特殊な需要に答えられることでキャリアの幅が広がる可能性もあります。
資格を取得しても無駄と諦めず、チャレンジしたいと思った資格には思いきて挑戦してみてもよいでしょう。
メリット⑤知識やスキルの証明になる
資格はなんといっても知識やスキルの証明になります。
なかでも、業界や商品について詳しくない顧客へ商品やサービスを販売する個人営業では、顧客が不信感を抱いてしまうケースも少なくありません。
その際、一般層でも名前を聞くことの多い資格を取得しておくことで、専門家としての証明をしてくれます。
営業スキルにあまり自信のない方は、知識を深める意味も含めて、資格取得にチャレンジしてみるとよいでしょう。
まとめ|営業職への転職に有利な資格が知りたい人はプロへ相談!
今回は、営業職を志望している方に向けて、おすすめの資格を17選ご紹介しました。
営業未経験の方や、志望業界での勤務経験がない方は、資格を取得しておくと知識・スキルや入社意欲をアピールでき、転職を有利に進められる場合があります。
まずは、行きたい業界・企業でどのような知識が必要とされているのか、採用ホームページや求人でチェックしてみましょう。
志望している業界で有利になる資格がわからない方や営業職全般に役立つ資格について知りたい方は転職エージェントにてプロの相談を受けてみるのもおすすめです。
この記事の監修者
株式会社マシカク/コピーライター 白井秀幸
人材業界ではリクルートとエン・ジャパンを合わせると約20年経験。コピーライター/ディレクターとして、業界・職種を問わず2000社以上の採用広告制作に携わる。採用HPやムービー、スローガンなど、採用ブランディング構築の観点で企業と向き合い、様々な課題解決を行なってきた。