2025年05月21日
リテール営業とは?仕事内容から必要なスキル、法人営業との違いまで解説

リテールとは、「小売り」を意味するretailが語源の言葉であり、リテール営業は個人の消費者向けの営業職を指します。
ただし、「個人に直接販売する営業」だけでなく、個人客を相手に商売を行う小売店に対して、販売促進の提案や営業サポートを行う仕事も、リテール営業に含まれるとされています。
本記事では、リテール営業の具体的な業務内容や主な業界、取り組むうえでのやりがいと大変さまで紹介していきます。リテール営業への転職に興味がある方は、ぜひ参考にしてみてください。
リテール営業とは?顧客が一般消費者の営業職
リテール営業とは、個人や一般消費者を対象にした商品・サービスの営業活動を行う職種です。
ただし、「個人に直接販売する営業」だけでなく、個人客を相手に商売を行う小売店に対して、販売促進の提案や営業サポートを行う仕事も、リテール営業に含まれるとされています。
イメージしやすい例としては、以下のような営業職があげられます。
- 自動車販売店の営業
- 住宅販売会社の営業
- 保険会社の営業
- 証券会社の営業
上記の営業職はいずれも、一般消費者・個人を対象に、商品やサービスの提案や販売をします。
リテール営業が多い業界の業務内容5選
ここからは、リテール営業の具体的な業務内容を、5つの業界ごとに紹介していきます。
- 銀行・証券業界
- 保険業界
- アパレル業界
- 不動産業界
- 自動車業界
それぞれの業界の業務内容を参考にすると、リテール営業の働き方をより鮮明にイメージしやすくなります。それぞれみていきましょう。
銀行・証券業界
銀行や証券業界のリテール営業は、個人顧客を対象に預金や投資信託、保険、ローンなどの金融商品・サービスの提案・販売などが主な業務です。
具体的には、銀行の窓口でお客様の資産運用に関する相談に乗ったり、住宅ローンや教育ローンの提案を行ったりします。
保険やローンの販売では、顧客ごとのライフサイクルに最適な提案が求められるため、商品販売だけでなく、資産形成に必要な幅広い知見も必要です。
保険業界
保険業界のリテール営業は、個人顧客への生命保険、医療保険、自動車保険、火災保険など、各種保険商品を提案・販売する仕事です。
保険は病気や怪我、事故などのリスクに備えるサービスのため、親身になって顧客に寄り添ったコミュニケーションが営業では求められます。
また、がん保険や介護保険などは、すべての顧客が加入するとはかぎりません。そのため、顧客ごとに適した保険プランの提案が必要であり、顧客のことをよく知るためのヒアリングやニーズの引き出しも重要です。
保険のリテール営業は、顧客の一生をサポートするパートナーとしての側面があり、人生を支えるやりがいを感じられる営業職です。
アパレル業界
アパレル業界のリテール営業では、担当する店舗の運営に関わる業務全般を担います。
「直営店営業」とも呼ばれ、店舗で販売する商品の仕入れや店舗PRの企画、店舗スタッフのマネジメントなど、自身は消費者へ直接販売せずに裏方業務を行います。
アパレルのリテール営業は、規模の大きな総合アパレルメーカーに多く、店舗運営に関連する社内外のコミュニケーションを担当しつつ、店舗運営スタッフのマネジメントや商品販促に必要なマーケティングなど、幅広いスキルが求められます。
不動産業界
不動産業界のリテール営業では、個人の顧客に対し、新築・中古住宅やマンション、土地、投資用物件などの不動産を売買・賃貸する仕事です。
住まいを探しているお客様に最適な物件を提案し、物件の内覧に同行したり、契約に関する手続きをサポートしたりといった業務も担当します。
保険や金融商品と同様に、不動産は顧客にとって重要な買い物でしょう。そのため、高いコミュニケーションスキルと不動産に関する専門知識が求められます。
特に、住宅の販売では、取引規模が大きく契約手続きも複雑になるため、顧客が安心して契約できるように丁寧なサポートが欠かせません。
自動車業界
自動車業界のリテール営業は、自動車を買いたいお客様に、新車・中古車の販売を行う仕事です。
販売店舗や商業施設の特設スペースなどへ来店した顧客に対して、予算や購入時期、希望車種などをヒアリングしたうえで最適な自動車を提案します。
また、試乗の手配や見積もり作成、ローンの手続き、保険の案内なども同時に担当します。
自動車の購入は人生のなかでも比較的大きな買い物です。顧客によっては、憧れていた車種を購入する、喜ばしい瞬間となる場合もあります。
そのため、心から満足してもらうためにも、顧客に余計な手間をかけさせない、納車までのスムーズなサポートが求められます。
リテール営業のやりがい!仕事の魅力3つ
リテール営業はやりがいの多い職種でもあります。ここでは、リテール営業で感じやすいやりがいを、3つにまとめて紹介します。
- 個人の力で結果を出しやすい
- 顧客から直接感謝されることが多い
- 他の職種へのキャリアチェンジにも活かせる
上記のやりがいを押さえておくと、転職後に働いて達成感を得るイメージが湧きやすくなります。それぞれ詳しくみていきましょう。
個人の力で結果を出しやすい
リテール営業のやりがいに、個人の力で結果を出しやすい点があります。
リテール営業は法人営業のように、利害関係者が少なく取引額も法人営業と比較して低いです。。
目の前の顧客が決裁権を持っているため、お客様一人ひとりのニーズに合わせた提案ができれば、個人の力によって成約の可能性を高められます。
コミュニケーションスキルや信頼関係構築力など、個人のスキルアップが成果につながりやすい点は、リテール営業の大きなやりがいです。
顧客から直接感謝されることが多い
直接、顧客から感謝されることが多いのも、リテール営業のやりがいの1つです。
リテール営業では、商品やサービスを利用する本人へ直接営業するため、顧客の声をダイレクトに聞けます。
顧客が心から購入して良かったと満足してもらえれば、利用者本人の感謝の声を直接聞けるでしょう。
自身の提案で顧客が満足しているということを直接体感できれば、やりがいを感じ、仕事へのモチベーションにもつながります。
感謝の言葉を直接に聞くことのできるリテール営業は、営業職のなかでも特にやりがいを感じられる職種です。
他の職種へのキャリアチェンジにも活かせる
他の職種へのキャリアチェンジにも活かせる点も、リテール営業の魅力の1つです。
リテール営業で培われるスキルは、汎用性が高く、他の多くの職種でも応用しやすいです。
例えば、顧客ニーズを的確に把握するヒアリング力や相手にわかりやすく説明するプレゼンテーション能力などがあります。
目線の異なる顧客に対して、商品やサービスを提案する経験は、顧客相手の商売をする他の職種でも役立つでしょう。
リテール営業はきつい?やめとけと言われる理由とは?
前述のとおり、リテール営業には魅力が多いです。ただし、人によってはリテール営業の特徴や働き方が合わない場合もあるため、ご自身のキャリアや仕事の価値観から慎重に判断をするのがおすすめです。
例えば、個人の顧客へセールスを行うため、直接反応を知ることができる反面、クレームなどネガティブな対応も直接受けることがあります。
そういった点が苦手な方は、ご自身の性格や仕事のやりがいなども踏まえて検討してみると良いかもしれません。
また、自動車営業や不動産営業などのように、個人の顧客を対象とするリテール営業では、土日や祝日にお客様との商談が集中しやすい傾向があります。
そのため、勤務体系がシフト制になり、平日が休みとなるケースが多いのが特徴です。
こういった部分も、ご自身の希望の働き方を踏まえて、どうしても土日で休みを取りたいのであれば、シフト制で長く働き続けるのは難しいかもしれません。
リテール営業は、仕事の特性上、プレッシャーを感じやすいことからやめとけと言われる場合があります。
リテール営業に向いている人3選
最後に、リテール営業に向いている人の特徴を3つ紹介していきます。
- どのような人が相手でもコミュニケーションを取れる
- スケジュール管理能力が高い人
- 体力に自信のある人
リテール営業への転職を検討している方は、上記の特徴を自身に照らし合わせながらチェックしてみてください。
どのような人が相手でもコミュニケーションを取れる
どのような人が相手でもコミュニケーションを取れる方は、リテール営業に向いています。
リテール営業で接する顧客は、年齢、性別、価値観、知識レベルなどさまざまです。
リテール営業ではどのようなお客様が来るか未知数の部分も多いです。なかには、社会的な地位の高い職業の人に対して営業する機会もあるでしょう。
初対面のお客様ともすぐ打ち解け、相手の立場や状況に合わせて適切な言葉遣いや話し方ができる人は、リテール営業に向いています。
スケジュール管理能力が高い人
スケジュール管理能力が高い人も、リテール営業に向いています。
リテール営業では、同じ時期に複数のお客様を抱えることがあります。
それぞれのお客様の情報や商談フェーズは異なるため、混同してしまわないように情報を整理しつつ、スケジュール管理しなければなりません。
また、突発的な顧客からの要望や問い合わせに対応しなければならない場合もあり、柔軟性も重要です。
自身のタスク管理だけでなく、顧客の状況や都合を考慮しながら、臨機応変にスケジュールを調整できる人が、リテール営業の業務をスムーズに進めることができるでしょう。
体力に自信のある人
体力に自信のある人もリテール営業がおすすめです。
リテール営業は個人の顧客を相手にするため、1日に何件もアポイントを組むため、1日を通して業務に集中する必要があります。
また、自動車営業や不動産営業では、セミナーや商業施設でのイベント、物件や試乗の案内など、さまざまな場所で商談以外の業務をこなす際に体力が必要となるでしょう。
このようにリテール営業は、業界や業種によっては体力的なタフさが必要になるため、体力に自信がある人は、活躍しやすいでしょう。
まとめ|リテール営業への転職はhape Agentへご相談を!
本記事では、リテール営業の概要や業界ごとの具体的な業務内容、取り組むうえでのやりがいと大変さまで紹介しました。
リテール営業は個人の力で成果をあげやすい営業職であり、顧客から直接感謝の声をもらえる、やりがいのある仕事です。
自動車営業や不動産営業、銀行・証券営業など、業界にもさまざまあるため、リテール営業に興味にある方は、自身に適した企業を見つけていきましょう。
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この記事の監修者
hape Agent編集部
営業職特化だから選ばれる営業転職エージェント「hape Agent」の編集部です