2024年10月31日
ベンチャー企業の営業はきつい? 3つの特徴と業界別の仕事内容を解説
「ベンチャー企業の営業って大変?」
「ベンチャーの営業職って何するの?」
営業職の経験を活かしてベンチャー企業への転職を考えている人も多いでしょう。
しかし、大手企業でしか働いたことがなければ、ベンチャー企業の働き方や環境のイメージができないものです。
本記事ではベンチャー企業の営業職に絞って、仕事内容やよくある業界などを紹介していきます。ベンチャー企業で営業をするメリット・デメリットや向いている人の特徴なども紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
ベンチャーの営業とは?特徴を3つにまとめて解説
ベンチャー企業の営業職を理解する際に、大きく3つポイントが挙げられます。
- 新規営業が多い
- 営業フェーズを分けることが多い
- 商材の有無は企業によって異なる
上記3つを押さえるとベンチャー企業の営業職をおおよそ理解できます。それぞれ詳しくみていきましょう。
特徴①新規営業が多い
ベンチャー企業の営業職は新規営業がメインです。
ベンチャー企業の創業したての時期は既存のクライアントを抱えていない場合が多いため、
顧客開拓をするために新規営業をメインに行います。
新規営業でクライアントを獲得できなければ売上がたたないので、ベンチャー企業の営業は重要な役割です。
商材にもよりますが、事業モデルが単発で契約する場合は顧客フォローもないため、新規営業のみに集中する場合もあります。
また、営業手法にも飛び込み営業やテレアポ、自社へ問い合わせをしてきた見込み客への営業などさまざまです。
特徴②営業フェーズを分けることが多い
ベンチャー企業の営業職は、営業フェーズを分けることが多いという特徴もあります。
ベンチャー企業は少ないリソースで効率的に売上をあげなければなりません。飛び込み営業で数を打つ営業スタイルでは効率も悪くなってしまいます。
そのため、マーケティング、インサイドセールス、商談、契約などのように営業フェーズを細かく分ける会社が多いです。
マーケティングによって見込み客のリストへ提案できるため、営業の難易度も比較的低くなりやすいです。
しかし、数を多く打てない分、1つ1つの営業が重要になります。
特徴③商材の有無は企業によって異なる
ベンチャー企業の営業職で販売する商材の有無は企業によって異なります。
ベンチャー企業の事業にもさまざまあり、営業で売込む商材も有形商材、無形商材と幅広いです。
また、商材単価も大小さまざまなため、商材によって営業スタイルや難易度、働き方も異なります。
ベンチャーの営業がすべて同じ環境ではないため、転職を検討している場合は、自身の営業経験が活きる環境を選ぶことが重要になります。
【業界別】ベンチャーの営業の具体的な仕事内容
ここからは、ベンチャー企業によくある業種を以下の4つ紹介していきます。
- IT・Web業界
- 不動産業界
- 人材業界
- 営業代理店
各業界の営業職の解説もしていきますので、ぜひ参考にしてみてください。
IT・Web業界
IT・Web業界のベンチャー企業は、企業や官公庁の課題を解決するIT・Webツールやコンサルティングなどが挙げられます。
具体的には、企業のホームページ制作やWebを使った集客、事業の効率化のサポートなどを、自社のサービスとして提供していきます。
IT・Web企業には自社のマーケティング体制が整っている会社が多いため、営業では見込み客への提案が主な業務になりやすいです。
他業界よりも、効率的な営業スタイルが求められる業界と言えるでしょう。
不動産業界
不動産ベンチャー企業とは、既存の不動産業界にはない事業を行う会社です。具体例としては以下のような事業が挙げられます。
ITを軸にした不動産サービスの提供
空き家を買取った後リノベーションして販売
SNSを活用した不動産仲介
不動産は売買単価も高く、顧客も大手企業のブランドに対する信頼感を求める傾向にあります。反対にベンチャー企業は、認知度の低さから顧客の信頼獲得が難しいです。
そのため、営業職にはスムーズなコミュニケーションスキルや深い専門知識など、高い営業スキルが必要です。
人材業界
人材業界におけるベンチャー企業には、特定の領域に特化した人材サービスを手がけている会社が多いです。
例えば、士業に特化した人材の派遣サービスやフリーランスエンジニアと企業のマッチングサービスの提供などが挙げられます。
一般的に、人材業界では人材を派遣した企業から報酬をもらいます。そのため、人材不足に悩んでいる企業へ自社のサービスを提案する、法人営業が営業の主な業務です。
ただし、自社の商品となる人材の質によって企業の温度感も変動するため、いかに優秀な人材を派遣できるかが重要な業界とも言えます。
営業代理店
営業代理店はその名の通り、営業力が弱い企業の営業を代行します。
営業する商品や営業手法などはクライアントの事業によって異なるため、あらゆる営業に対応しなければなりません。
また、販売数に応じた成果報酬が自社の売上になるため、営業職はとにかく成果が求められます。
ただし、人材サービスの営業代行が得意な企業や、IT・Webサービスの拡販が得意な企業など、営業代理店の中でもそれぞれ特化した領域がある場合が多いです。
【成長できる】ベンチャー企業の営業で働くメリット3つ
ここからは、ベンチャー企業の営業で働くメリットを3つにまとめて解説していきます。
- 裁量が大きい
- 会社に貢献しやすい
- 年収をあげやすい
いずれも、ベンチャーの営業ならではのメリットと言えます。それぞれ詳しくみていきましょう。
メリット①裁量が大きい
ベンチャー企業の営業で働くメリットとして、裁量が大きいという点が挙げられます。
創業期の会社では一人ひとりの権限が大きいため、営業にも大きな裁量権が当てられやすいです。
一般的な企業では上司や役員などの許可を得なければ実行できないことも、ベンチャー企業では自分の判断で意思決定が可能です。
そのため、目の前の大きな契約が競合に奪われる前に、自分の判断で獲得できるといったスピード感が大きな強みになります。
また、裁量権が大きいということは責任も大きくなるため、契約を獲得した際にも大きな評価を得られます。
メリット②会社に貢献しやすい
会社に貢献しやすい点も、ベンチャー企業の営業で働くメリットの1つです。
大手企業であれば売上規模も大きく、自身の営業の成果が埋もれてしまいやすいです。
しかし、ベンチャー企業であれば自身の営業の成果が会社の売上に直接営業するため、会社への貢献度が目に見えてわかります。
ベンチャー企業における大きな契約の獲得は、ともに働くメンバーの人生への貢献にもつながるでしょう。
営業職で自分が会社を動かしているという実感を得られるのは、ベンチャー企業ならではのやりがいです。
メリット③年収をあげやすい
ベンチャー企業の営業には年収をあげやすいというメリットも挙げられます。
ベンチャー企業の営業職は会社の売上に関わる重要なポジションです。そのため、インセンティブが設けられている場合が多く、営業成績によっては年収を上げやすいです。
また、創業初期のメンバーは会社が大きくなるにつれて重要なポジションを任されやすく、年次によっても年収が高くなっていきます。
さらに、ベンチャー企業は社員のモチベーションアップに力を入れている場合も多く、小さな成果でも評価へつながり、年収アップもしやすいです。
ベンチャーの営業はきつい?発展途上の会社で営業するデメリット3つ
続いては、ベンチャーの営業で働くデメリットを3つ紹介していきます。
- マニュアルやOJTがない
- 他の業務も引き受ける場合がある
- 基本給が低い会社もある
ベンチャー企業のきれいな側面だけではなく、創業初期の営業職ならではの大変さも把握しておきましょう。
デメリット①マニュアルやOJTがない
ベンチャーの営業で働くデメリットとして、マニュアルやOJTがないという点が挙げられます。
大手企業ではマニュアルや研修制度が充実しているため、営業経験の少なかったり専門知識が身についてなかったりしても一定のレベルの営業スキルを習得できます。
しかし、ベンチャー企業の創業初期は社内体制が整っていない場合が多いため、自身で営業スタイルやスクリプトなどを考えなければなりません。
営業職は営業スキルに加えて業界知識も必要なため、業務外の時間を学習に充てて自力でスキルを身につける必要があります。
デメリット②他の業務も引き受ける場合がある
ベンチャー企業の営業職は、他の業務も引き受ける場合があります。
ベンチャー企業では資金や人材のリソースが足りておらず、一人の社員が複数のポジションを兼任することが多いです。
営業職も例外ではなく、経営陣・商品開発部のサポートや受託案件の対応など、営業時間外には他の業務も担当します。
自身の業務だけに集中したくても、会社の状況によっては営業が後回しになってしまうケースがあることも押さえておきましょう。
デメリット③基本給が低い会社もある
ベンチャー企業のなかには基本給が低い会社もあります。
創業初期は売上がたたずに、相場に見合った給与が払えない会社も多いです。なかには会社のキャッシュを貯めるために利益を溜め込むことから給与が低くなるケースもあります。
また、事業内容によっては売上が遅れて振り込まれることもあり、営業成績と給与が見合わないと感じる場合もあるでしょう。
働いてすぐに高年収を狙えるとは限らないといった、ベンチャーならではの苦労がある点も理解しておくとよいです。
【自分は向いている?】ベンチャーの営業で活躍できる人4選
ここまでの内容を踏まえて、ベンチャー企業の営業職に向いている人を4つにまとめて解説していきます。
- 成果主義の環境で働きたい人
- 自由な社風で働きたい人
- ゼロから会社を作り上げたい人
- 裁量権を持って働きたい人
自身の性格や特徴も振り返りながら、それぞれの内容を参考にしてみてください。
①成果主義の環境で働きたい人
ベンチャー企業の営業職は、成果主義の環境で働きたい人におすすめです。
ベンチャー企業は学歴や年次などによる評価はほとんどなく、成果によってすべてが決まります。
営業職で大きな成果をあげられれば、年収にも反映されやすいです。
未来の仕事の成果によって市場価値が決まるため、言い換えれば、どのような人でも平等と言えます。
過去の経歴ではなく、自分の力によって成し遂げる仕事で評価を得たい人にとって、ベンチャー企業はおすすめの環境です。
②自由な社風で働きたい人
自由な社風で働きたい人にもベンチャー企業の営業職はおすすめです。
ベンチャー企業のなかには、営業の成果を挙げていれば働き方に厳しい規律を求められない企業も多く、働き方も比較的自由です。
フレックス制度やリモートワークを積極的に取り入れている会社も多く、営業職においてもビジネスカジュアルな服装が許可されている場合もあります。
ベンチャー企業の環境は厳しい決まりのなかではなく、ある程度自由な風土のなかで働きたい人にマッチしやすいです。
③ゼロから会社を作り上げたい人
ゼロから会社を作り上げたい人にもベンチャー企業の営業職はおすすめです。
ベンチャー企業の事業内容や売上、企業文化などは創業時から働いていく人によって作られていきます。
目指している働き方や社内制度なども自身の手によって実現させることも可能です。
営業職においても、自身が思い描く営業スタイルや営業チームの構築に挑戦できます。
理想としている企業像を持っている人は、ベンチャー企業にチャレンジして自らの手で会社を作り上げてみてもよいでしょう。
④裁量権を持って働きたい人
ベンチャー企業の営業職は裁量権を持って働きたい人にもおすすめです。
先述した通り、ベンチャーの営業職では自身の判断で大きな意思決定ができます。
会社の意向に沿った営業ではなく、自身の価値観や経験を反映しながら、営業していきたい人にはとっておきの環境といえます。
また、裁量権が大きいということは責任感も大きく営業としての成長スピードも早くなります。
営業としてさらにレベルアップしていきたい人にも、裁量権の大きなベンチャーの営業職はおすすめです。
ベンチャーの営業へ転職する際に押さえておきたい4つのポイント
最後に、ベンチャー企業の営業へ転職する際のポイントを4つ紹介していきます。
- ベンチャーで働きたい理由を明確にする
- 職場環境や待遇をチェックする
- 将来のビジョンを明確にする
- 転職エージェントを利用する
ベンチャー企業への転職を検討している人はそれぞれのポイントを押さえておきましょう。
①ベンチャーで働きたい理由を明確にする
まずは、ベンチャーで働きたい理由を明確にすることが重要です。
転職市場では一般的に、平均年収が高かったり福利厚生が充実していたりする企業が人気になりやすいです。
そのなかで、あえてベンチャー企業へ転職するとなると、どのような思いで挑戦しようと思ったのか明確な理由が求められます。
特に営業職の場合は、特別なスキルや資格などが必要ないため、ベンチャーで営業がしたい理由が聞かれるでしょう。
仕事へのこだわりや意欲など、ベンチャー企業という環境で営業職にチャレンジしたい理由を詳細に洗い出してみるとよいです。
②職場環境や待遇をチェックする
ベンチャー企業の営業へ転職する際は、職場環境や待遇をチェックしましょう。
企業によっては基本給が低かったり、営業にかかる経費のサポートが少なかったりなど、営業する環境が厳しい場合もあります。
取り組んでいる事業内容や業界に興味があり、思い切って挑戦したくても、働く環境によってはパフォーマンスを発揮できない可能性もあります。
求人に掲載されている待遇だけでなく、実際に働いている人と話して、どのような会社なのか事前にチェックしておくとよいでしょう。
③将来のビジョンを明確にする
ベンチャー企業の営業への転職では、将来のビジョンを明確にすることも大事です。
大手企業では年次によって給与や役職が上がっていくため、長く働き続けるメリットがあります。
しかし、ベンチャー企業では自身が成長していかなければ年収や地位もついてきません。
また、一度ベンチャーへ転職すると、再度大手へ戻ることが難しくなるケースもあります。
将来のビジョンを明確にして、ベンチャー企業が自身の描いているキャリアと関連しているかじっくり検討してみましょう。
④転職エージェントを利用する
ベンチャー企業の営業への転職では、転職エージェントの利用も検討してみましょう。
ベンチャー企業は転職市場へでている情報が少なく、一人ではどのような会社なのか判断できないことも多いです。
目に見えている部分だけで判断して転職してしまうと、思っていた環境とはかけ離れていたということにもなりかねません。
自身が営業で成果を挙げやすい企業を見つけるためにも、ぜひ転職エージェントを活用していきましょう。
まとめ|ベンチャー企業の営業職への転職はプロに相談!
本記事ではベンチャー企業の営業職の仕事内容ややりがいなどを紹介してきました。
ベンチャー企業の営業職は、上昇志向のある人にはおすすめの職種です。自身の営業力が試される環境でもあるため、営業としてさらにレベルアップしていきたい人にも向いているといえます。
自由な社風の中で営業として活躍したい人はぜひベンチャー企業の営業にチャレンジしてみてください。
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