2024年03月29日
食品メーカーの営業はどんな仕事?やりがいや難易度、転職のポイントとは。
調味料、インスタント食品、チルド食品、お菓子、清涼飲料水、お酒…など、スーパーやコンビニに並ぶ食品の企画・開発・製造を手がける食品メーカー。私たちが生きる上で欠かせない生活必需品であるため、ヒット商品を1つでも抱える企業は安定経営が続くと言われています。今回はそんな食品メーカーの営業職にフォーカスし、仕事内容の特徴、やりがい、転職のコツなどを解説していきます。
第1章 食品メーカー営業とは
自社で企画開発・製造した食品を、飲食店や卸売店へ提案する営業職。
食品メーカー営業は、小売店や卸売店、飲食店などに向けて営業活動を行うことで売上向上を目指します。では、具体的にどのような営業活動を行っているのでしょうか?詳しく見ていきましょう。
・新商品の紹介、金額交渉
新商品が発売される際、より多くの小売店や飲食店で利用してもらえるようアピールします。また、既存商品でも扱ってもらえていないものがあれば提案を行うこともあります。商品紹介にあわせて、より自社の利益が増えるように仕入れ額も交渉します。
・販促やプロモーションの企画・提案
コンビニやスーパーに行くと、よく商品のポップが飾られていたり、棚一面が同じ商品で埋め尽くされていたり、「◎◎を買うとポイント10倍」といった特典がついていたりしますよね。このような販促企画を考えて、費用対効果を算出し、取引先へ提案、そして実行に移すまでを統括・管理するのも食品メーカー営業の仕事の一つです。
・クレーム対応
自社製品に不良品があり回収が必要になったり、システムエラーなどで欠品が生じてしまったりすると、取引先の売上が下がってしまうことも。また商品に関するクレームが取引先側に来ることもあります。そのような際は、営業が客先に出向いてクレーム対応や謝罪を行い、解決に向けて動きます。
・試食会でのヒアリング
よく店頭で行われている試食会やサンプリング配布も、食品メーカー営業が行っていることが多いです。実際に商品を口にしてもらい、味の感想をヒアリングします。そこで得た情報を商品開発部やマーケティング部にフィードバックすることで、品質向上へとつなげます。
◎食品メーカー営業の難易度
食品メーカーの営業は、基本的に既存顧客に向けて提案を行うルート営業となります。そのため「まったく取引したことのない顧客を振り向かせる」といった新規開拓の難しさはありませんが、同じ顧客と良好な関係を築いていく「関係構築力」や、時に顧客と議論しながら商品の価格や売り方、プロモーションの打ち方などを考えていく姿勢・スキルは必要となるでしょう。とはいえ、食品メーカー営業になるために必要な知識やスキルなどはなく、実務を通して覚えていくことが多いため、未経験でも挑戦しやすい仕事だと言えるでしょう。
第2章 食品メーカー営業のやりがい
多くの消費者に届ける商品を扱うため、貢献実感を味わいやすい。
続いて、食品メーカー営業のやりがいについてご紹介します。就職先として人気の食品メーカーですが、どのような魅力があるのでしょうか?以下で具体的にご紹介します。
・街で自社商品を見つけたとき
食品メーカーで働いていると、自分が仕事で関わった商品を街中で見つけることができます。「商品が店頭に並んでいるのを見ると、日常生活を支えているという実感がわく」という食品メーカー営業は多いようです。また商品を手に取る消費者の方を見たときや、SNSで感想が書かれているのを目にしたときは、自分の仕事がユーザーに届いていることをより強く実感できるでしょう。
・取引先と信頼関係を築けたとき
食品メーカーの取引先は、自社商品を買ってくれるお客様であると同時に、「世の中に商品を届ける」という同じゴールを共有するビジネスパートナーでもあります。時には価格交渉などで意見が対立することもありますが、よりよい販売手法を見出して結果が出たときには「営業が◎◎さんでよかった」「◎◎さんに任せて正解だった」といった嬉しい言葉をもらえることもあるでしょう。
・販促プロモーションが成功したとき
食品メーカーの営業は、自社商品を顧客へ提案するだけでなく、より多くの消費者に商品を手に取ってもらうための販促企画を考えて実行することも大切な仕事。つまりプランナーやプロデューサーのような立ち回りをすることもあります。自分が考えた企画によって大きく売上が伸びたり、開催したイベントに反響があったりしたときは、仕事に大きな手応えを感じられるでしょう。
第3章 食品メーカー営業への転職を成功させる方法
安定した人気職だからこそ、「大変な部分」もしっかり理解しておこう。
食品メーカー営業は、営業職の中でも人気が高い仕事。転職活動の際にライバルと差をつけるためには、どのような点に気をつければよいのでしょうか?
・「責任感の強さ」が語れるエピソードを用意する
食品は体内に入れるものだからこそ、責任をもって消費者に届ける必要があります。もし客先で何か問題やトラブルが起きてしまったら、営業が最後まで責任をもって問題対応にあたらなければなりません。また企業によっては、いち営業がプランナーやプロデューサーのような仕事まで担うこともあります。
そのため、採用選考では「大変な場面でも責任感をもって対応できるか」「プロジェクトを最後までやり抜く力があるか」といった点に注目が集まるでしょう。何かをやり遂げた経験がある方は、そのエピソードをうまく話せるよう準備しておきましょう。
・体力的負担があることも理解しておく
食品メーカーの場合、企業によっては営業自身が営業車で客先を回って納品対応を行うこともあります。そうなると荷物の積み下ろしが発生するため、体力的な負担は大きくなります。また、定期的に店頭に足を運んで消費者のうごきを研究したり、プロモーションイベントで終日忙しく動き回ったりすることもあるでしょう。そのような大変さをきちんと理解した上で自己PRや志望動機を考えると、「業界研究をしっかり行っている=志望度が高い」と評価されやすくなるかもしれません。
まとめ
今回は、食品メーカー営業について詳しくご紹介しました。この記事を読んで、食品メーカーの仕事内容や魅力についての理解が深まっていれば幸いです。
前述のとおり食品メーカーは人気が高い仕事のため、転職活動の際は転職エージェントを活用してみてください。特におすすめしたいのが、営業職に特化した「hape Agent」。食品メーカー営業の求人も豊富に取り扱っており、選考対策にもかなり力を入れているのが特徴です。
「内定がほしい志望企業がある」「転職活動に慣れていないため、しっかりサポートしてほしい」といった方は、ぜひhape Agentをご活用ください。
この記事の監修者
株式会社マシカク/コピーライター 白井秀幸
人材業界ではリクルートとエン・ジャパンを合わせると約20年経験。コピーライター/ディレクターとして、業界・職種を問わず2000社以上の採用広告制作に携わる。採用HPやムービー、スローガンなど、採用ブランディング構築の観点で企業と向き合い、様々な課題解決を行なってきた。