2024年07月30日
商社営業とは? 仕事内容や3つのメリット、転職のコツを解説!
「商社営業の仕事内容を知りたい」
「商社営業に転職したいけど、自信がない」
商社営業の名前は聞いたことがあっても、仕事内容や転職方法を知っている方は少ないのではないでしょうか。
商社営業は、国内外から原材料や製品を仕入れ、顧客へ販売するのが仕事です。
本記事では、商社営業の仕事内容や勤めるうえでのメリット・デメリット、転職のコツを解説します。商社営業の仕事をしたいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。
【わかりやすく解説!】商社営業とは?
商社営業は、企業相手に営業し、仕入れた商品を販売するのが仕事です。
商社営業を一言で表すと、「頼れるなんでも屋さん」です。既存顧客や新規顧客への一般的な営業にくわえて、仕入れ先の確保や市場分析などの幅広い業務をこなします。
また、商社にはあらゆる分野の商品を取り扱う「総合商社」と、特定分野の商品を専門的に取り扱う「専門商社」の2種類があります。
総合商社は、品目に制限がなく、食料品や自動車などの身近なものから、ミサイルなどの宇宙開発に関わるものまで幅広く取り扱うのが特徴です。
一方、専門商社は専門分野に特化した商品を取り扱っており、特定の商品に関する知識やネットワークが豊富なのが特徴といえます。
商社営業における4つの仕事内容とは?
次に、商社営業の仕事内容を4つ解説します。
- 市場調査
- 販売先・仕入れ先への営業、ネットワーク構築
- 販売までの手配
- 市場開拓などの支援
商社営業の仕事内容を知れば、実業務のイメージが持ちやすく、転職する際の指標になります。商社営業の仕事に興味のある方はぜひ参考にしてください。
①市場調査
商社営業は、モノやコトの流通をよく知ることが重要です。
「どのような需要が発生しているか」「メーカーが何を売りたがっているか」「価格帯はどれくらいか」などを調査します。
これから流通量が伸びそうな商品を察知し、取引条件を整えて契約へとつなげます。
②販売先・仕入れ先への営業、ネットワーク構築
商社営業は、新規開拓営業やルート営業を行います。
新規開拓営業は、販売先・仕入れ先それぞれの企業にアプローチしたり、展示会やイベントに参加したりして顔を覚えてもらうために行います。取引につながるよう自社の魅力をアピールします。
ルート営業は定期的に顧客と顔をあわせ、現状の報告や新たなニーズがないかのヒアリング、売上目標に応じた今後の計画などが業務です。
③販売までの手配
商品調達・販売の際は、取引先が信用できるかリサーチするのも重要な仕事です。
取引先を判断するため、「必要な数量や代金を準備できるのか」「納品のスピード感に問題はないか」「経営状態はどのようになっているか」などを調査します。
また、契約が成立して商品を卸すことが決まった場合は、運送業者や倉庫の手配、通関手続き、決済まで行います。
④市場開拓などの支援
商社営業は、ただ取引の仲介業務だけを行うわけではありません。
顧客の要望をもとに、以下のような支援を行います。
- 新たな市場の開拓
- 資源開発
- 子会社設立
- DX推進
- 新規事業の立ち上げ
顧客のあらゆる課題を汲み取り、解決まで導くのが商社営業の目的です。
商社営業で働く3つのメリットとは?
本章では、商社営業で働くメリットを3つ解説します。
- さまざまな知識が身につく
- 商談スキルが身につく
- 高い年収がもらえる
商社営業で働くメリットを知りたい方も多いと思います。それぞれ解説するので、転職する際の参考にしてください。
メリット①さまざまな知識が身につく
商社営業は、常に情報を集める必要があるため、さまざまな知識が身につきます。
商社営業は、商品を売るだけでなく、仕入れ先選定も仕事です。そのため、市場や商品の細かい部分まで触れる機会が多く、深い知識が身につきます。
また、商社営業はコンサルティングや市場開拓の支援など、幅広い業務を担当します。他の営業職と比較して、さまざまな案件を取り扱えるため、成長しやすいのもメリットです。
メリット②商談スキルが身につく
商社営業は商談数が多いため、商談スキルが身につきます。
商社営業は取引先企業や仕入れ先企業と商談するため、さまざまなシチュエーションがあり、それぞれの商談にあった提案が必要です。顧客と折り合いをつけつつ、自社が少しでも有利な条件になるよう試行錯誤していくうちに、商談スキルが身につきます。
また、商社の取り扱う案件は規模が大きいものが多いため、商談に参加するだけでもよい経験となるでしょう。
商談スキルは他業界に転職する際にも役立つため、キャリア形成しやすいのもメリットです。
メリット③高い年収がもらえる
商社営業の年収は、平均年収と比較して高い場合が多いです。
商社の売上規模が大きくなるにつれ、年収も高くなる傾向があり、総合商社であれば平均年収は1,000万円を超える場合もあります。
さらに、海外に支店をもっている商社では、国内の需要が落ち込んだ場合でも、海外支店からの利益があるため、給与が落ちづらく、年収を高いまま維持できます。
年収が高ければ、仕事に対するモチベーションも維持しやすいでしょう。
商社営業で働く3つのデメリットとは?
本章では、商社営業で働くデメリットを3つ解説します。
- 仕事量が多い
- 異動や転勤が多い
- 自己管理が大変
商社営業で働くのは、メリットだけではなくデメリットもあります。デメリットを正しく理解すれば、転職する際の指標となるため、ぜひ参考にしてください。
デメリット①仕事量が多い
商社営業は、仕事量が多いのがデメリットです。
顧客にプレゼンテーションするための準備だけでも相当の仕事といえます。その他、売上の報告書や社内報告用の資料作成なども業務としてこなす必要があるため、業務量が多いです。
くわえて、商社営業はひとりあたりの担当業務が多岐にわたるため、負担が大きくなってしまいます。
しかし、メリットでも挙げた通り、幅広い業務を担当できるため、成長しやすいのも事実です。キャリアアップのために成長したいと考えている人にとっては、むしろメリットかもしれません。
デメリット②異動や転勤が多い
商社営業は異動や転勤が多いです。
商社はさまざまな場所に支店をおいているため、必然的に転勤が多くなります。海外に支店をおいている商社も少なくないため、海外転勤もありえます。
同じ勤務地に長く居たい人にとっては、デメリットに感じるでしょう。
デメリット③自己管理が大変
商社営業は、勤務時間が不規則になりやすく、自己管理が大変です。取引先との付き合いなどがあるため、決まった時間で退社するのは難しいでしょう。
また、取引先と良好な関係を築くためには、勤務時間外での対応も必要となる場合があります。飲み会に出席するなどして、自分の時間が取りづらいのもデメリットといえます。
健康の維持には自己管理が必須です。体力づくりなどが面倒に感じる人にとってはデメリットでしょう。
商社営業に必要な4つのスキルとは?
商社営業として活躍するには、どのようなスキルが必要なのでしょうか。商社営業に必要なスキルは以下の4つです。
- 業務遂行能力
- 行動力
- 課題解決力
- 語学力
事前に必須スキルを身につけておけば、転職活動も有利になります。それぞれ詳しく解説します。
スキル①業務遂行能力
商社営業は必要なヒトやモノの調達や進捗管理、交渉を行ったりして、物事が円滑に進むようマネジメントするプロデューサーのような役割を担います。
関わる人やタスクが多い中でも仕事をやりきる必要があるため、業務遂行スキルが欠かせません。
スキル②行動力
商社営業は、まだ到来していないブームを予見して商品を仕入れたり、さまざまな会合やイベントに足を運んでネットワークを構築したりと、自発性や積極性が求められる仕事です。
幅広い知識も求められるため、自分で考えて能動的に行動ができる方が活躍できます。
スキル③課題解決力
商社営業は顧客のあらゆる課題を汲み取り、解決まで導くのが主な仕事です。そのため、自らが考えたソリューション企画やアイデアの提案も少なくありません。
現状からゴールまでの道筋を論理的に考えたり、新たな解決策がないか発想を広げたりする力が求められるでしょう。
スキル④語学力
大手総合商社の場合、取引の約半分は海外で行われるといわれています。
国内外のさまざまな人とコミュニケーションを取るほか、視察や営業で海外に出向くことも多いため、英語スキルが求められます。TOEICは800点以上の方が優遇されやすいでしょう。
商社営業へ転職する3つのコツ!
本章では、商社営業へ転職する3つのコツを解説します。
- アピールできる強みや専門性を養う
- 話は簡潔に分かりやすく
- IT知識を身につける
商社営業は、業界未経験でも転職が可能です。ただし、総合商社は幅広い業務を能動的にこなす能力が求められるため、中途採用は狭き門であるといえるでしょう。
どうすれば商社営業へと転職ができるのか、それぞれ詳しく解説します。
コツ①アピールできる強みや専門性を養う
商社営業は、担当分野に関しての深い見識・知識が求められます。そのため、選考でも「自身の強みは何か」「専門分野は何か」に注目が集まるでしょう。
現時点でアピールできる強み・専門性がない方は、現職で「自分といえばコレ」といえる知識や経験、実績を積んでみるのをおすすめします。
コツ②話は簡潔に分かりやすく
商社営業は顧客や取引先と密に関わるため、コミュニケーション能力は何より重視されます。面接の際は、聞かれた質問に対して的確かつ分かりやすく答えられるよう準備しておきましょう。
「結論から話す」「深掘りされてもスムーズに応答できるよう、志望動機や実績はさまざまな角度からブラッシュアップする」などを意識してみてください。
コツ③IT知識を身につける
どの業界・企業でも注目度が高いのがDX(デジタルトランスフォーメーション)です。
自社内システムの刷新や、最新技術を活用したサービスの創出・変革などが進んでいます。そのため、SIerから商社へ転職する方なども増えているようです。
IT知識を身につけておくと、選考が有利に進むでしょう。
商社営業に関するよくある質問とは?
本章では、Web営業に関するよくある質問を紹介します。
- 商社営業とメーカー営業の違いとは?
- 商社営業に向いている人の特徴とは?
それでは、詳しく見ていきましょう。
①商社営業とメーカー営業の違いとは?
「商社営業」と「メーカー営業」は、自社製品をもっているかどうかに違いがあります。
商社営業は、自社製品を持っておらず、さまざまな商品を取り扱うのが特徴です。市場分析から商品を客観的にとらえ、顧客に提案する必要があります。
一方、メーカー営業は、自社開発した商品を取り扱います。特定の商品ごとに担当が振り分けられるため、自社製品の強みや魅力を細かく理解するのが重要です。
②商社営業に向いている人の特徴とは?
商社営業に向いている人の特徴は、以下の3つです。
- 行動力がある人
- コミュニケーションをとるのが好きな人
- 成長意欲がある人
自発的にアドバイスやサポートする行動力がある人は、成果を上げやすいです。
また、商社営業では顧客や社内などの多くの人と関わります。仕事を円滑に進めるため、コミュニケーションをとるのが好きな人は営業職に向いています。
さらに、スキルを身につけ成長したいと思える成長意欲がある人は、日々の業務が忙しい中でも継続して仕事ができるでしょう。
商社営業への転職をお考えの方へ
商社営業は競争率が高い仕事であるため、入念に準備を進めていく必要があります。転職に慣れていない方や、不安がある方は“転職のプロ”である転職エージェントの活用を検討してみてください。
特におすすめなのが、営業職に専門特化している「hape Agent」。常時1万件以上の営業求人が紹介可能であるほか、志望動機や自己PRの添削、面接対策などの選考サポートの手厚さでも支持されています。
2019年には、430社を超える転職エージェントの中で総合ユーザー満足度1位を獲得(「全国430社を超える転職エージェントのランキング調査」2019年12月 リクナビNEXT調べ)。商社営業の求人ももちろんご紹介可能ですので、ぜひ一度ご相談ください。
まとめ
本記事では、商社営業の仕事内容や勤めるうえでのメリット・デメリット、転職のコツを解説しました。
商社営業は、営業未経験でも挑戦ができる仕事です。即戦力になりうるような強みや専門性を身につければ、転職活動を有利に進められます。まずはアピールできる経験や実績を積んでから挑戦してみてください。
hape agentは営業職に特化しているため、手厚く質の高い選考対策を受けられるのが大きな魅力です。「どうしても挑戦したい企業がある」「自分の強みを一緒に探してほしい」と思っている方は、一度相談してみてはいかがでしょうか?
この記事の監修者
株式会社マシカク/コピーライター 白井秀幸
人材業界ではリクルートとエン・ジャパンを合わせると約20年経験。コピーライター/ディレクターとして、業界・職種を問わず2000社以上の採用広告制作に携わる。採用HPやムービー、スローガンなど、採用ブランディング構築の観点で企業と向き合い、様々な課題解決を行なってきた。