2024-03-29
今注目の営業手法「インサイドセールス」の特徴とは?
インサイドセールスは、お客様先に訪問せず、電話やメールを使って非対面で行う営業活動。
効率的に営業ができ、かつ非対面・非接触で営業が行えるため、今の時代にマッチした新しい営業の形として大きな注目が集まっています。本記事では、インサイドセールスの役割や、一般的な営業手法との違い、細かな種類などを詳しく解説していきます。
「インサイドセールスとは何か?」といった基礎情報から知りたい方は、ぜひこちらの記事をチェックしてみてください。⇒今注目の営業手法「インサイドセールス」の特徴とは?
第1章「インサイドセールスの役割」
インサイドセールスが担うのは、“見込み顧客の育成”。
インサイドセールスの役割は、見込み顧客(リード)と電話やメールなどでやりとりしながら良好な関係を築くこと。また丁寧なヒアリングにより、顧客の課題やニーズを顕在化することです。最終的に受注・契約に至りやすい“良質な商談”ができるよう、リードを育成することがミッションとなっています。
日本でインサイドセールスが認知され始めたのは2005年頃のこと。その後徐々に注目度が高まっていた中、新型コロナウイルスの影響でリモートワークが広がったことで「外回りや訪問をしない営業」として一気に導入が進みました。
では、インサイドセールスが居なかった従来の営業からどのような変化があったのでしょうか?一般的な営業手法との違いについて、次で解説していきます。
一般的な営業手法との違い
これまでは、リードの開拓から受注・契約に至るまで、すべてのプロセスを一人の営業が担当していました。これを各フェーズごとに「分業化」したのが、新しい営業手法。
まずマーケティング部隊がターゲット選定やリードの創出を行い、そこから商談獲得までを担当するのが「インサイドセールス」、商談後を担当するのが「フィールドセールス」と役割を分けるのが主流になっています。
分業化によって、フィールドセールスは受注確率の高い顧客だけに集中でき、営業効率が高められます。またインサイドセールスが顧客の状態を細かく分析することで、適切なタイミングで適切なアプローチができるように。お客様と効率よく関係を築ける、とても画期的な営業手法となっているのです。
第2章「インサイドセールスの種類」
インサイドセールスは、「BDR」と「SDR」に分かれます。
インサイドセールスは、大きく分けて【BDR】【SDR】という2つの形態に分かれます。それぞれの違いを、下の図を元に解説していきます。
▼BDRとは
BDR(Business Development Representative)は新規開拓型営業と呼ばれ、まだ接触したことのない新規顧客を開拓する部隊のことを指します。電話やDMなどでアプローチする他、自社にマッチする顧客への集客方法を考えたり、戦略的なアプローチ手法を考案したりする業務を担う場合もあります。
BDRはニーズや課題が全く顕在化していない顧客がターゲットとなるため、工数もかなりかかるもの。そのため、攻略のハードルが高く、かつコストをかけてでも獲得したいほどのベネフィットが期待できる大手企業やレガシー企業を相手にするケースが大半です。
▼SDRとは
一方、SDR(Sales Development Representative)は反響型営業と呼ばれ、既に接触している顧客にアプローチする部隊を指します。具体的に言うと、Webサイトやプロモーションなどを介して問い合わせや資料請求があった際、一番最初に対応するのがSDRです。
BDRとは違い、すでにリードを獲得できている状態から始まるため、主なKPIは商談獲得数に置かれることが多いでしょう。また顧客にどれくらい購入意欲があるか、どこに課題を感じているかなどを把握するためにも重要なポジションであるため、ウェビナーを使って顔が見える状態でやりとりする場合も多めです。
第3章「インサイドセールスに求められるスキル・能力」
先ほど解説したとおり、インサイドセールスは2つの形態に分かれており、仕事内容やミッションは大きく変わります。そこで、BDR・SDRでそれぞれどんなスキルや能力が求められるのか、詳しく見ていきましょう。
▼BDRに求められるスキル・能力
・戦略を立てる力
・情報収集能力
・ストレス耐性
BDRに必要なスキル・能力は、主にこの3つ。前述したとおりBDRは集客方法やアプローチ方法を練るところから担う場合も多いため、目的に向かって計画や戦略を立てることができる方は活躍しやすいでしょう。
また大手企業へアプローチする機会が多いのもBDRの特徴。大手企業は提案のタイミングが重要なため、社会情勢や経済動向、IR情報、決済短信などの情報を常にチェックして最適な時機をうかがうことができると、成果に結びつきやすくなります。
また、新規開拓型のインサイドセールスのため「提案の必要はない」「電話をかけてこないでほしい」などと断られることも多め。一度失敗しても別ルートから再度アタックするなど、前向きなマインドがある方が向いているでしょう。
▼SDRに求められるスキル
・スピーディーかつ的確な対応力
・ライティング能力
・決断力
SDRに求められるのは主に上記3つのスキル・能力です。SDRは購買意欲が高い状態の顧客に対応することが多いため、質問されたことにすぐ答えたり、なるべく早くレスを返したりするスピード感が大切。そのため、細かなタスクもきちんと管理できる方が向いています。
また、顧客から収集した情報をフィールドセールスに共有することもSDRの重要なミッションです。話した内容を抜け漏れなく、分かりやすく文章にまとめられると、業務がスムーズに進みやすいでしょう。
最後に、SDRは購入意欲や状況に応じて顧客を精査していく作業もあります。得た情報やそれまでの営業活動をもとに、冷静に判断できる方は活躍しやすいと言えます。
まとめ
本記事では、インサイドセールスの役割や、BDR・SDRの違い、求められるスキル・能力などについて解説しました。インサイドセールスの役割や目的を正しく理解しておくと、転職活動を有利に運べるだけでなく、実際に働いた際に成果が出しやすくなるはずです。ぜひ定期的に本記事を読み返して、転職や実務で役立てていただけると幸いです。
この記事の監修者
株式会社マシカク/コピーライター 白井秀幸
人材業界ではリクルートとエン・ジャパンを合わせると約20年経験。コピーライター/ディレクターとして、業界・職種を問わず2000社以上の採用広告制作に携わる。採用HPやムービー、スローガンなど、採用ブランディング構築の観点で企業と向き合い、様々な課題解決を行なってきた。