技術営業とは？仕事内容、年収、転職のコツを解説します。

近年よく耳にする「技術営業」という職種。業界によっては「セールスエンジニア」や「FAE」と呼ばれることもあります。近年とても多くの技術営業の求人が掲載されているため、どんな仕事か気になっている方も多いのではないでしょうか？そこで今回は、技術営業の仕事内容や年収、やりがい・厳しさ、転職のコツなど、技術営業について詳しく解説いたします。

第1章　技術営業とは

技術知識を活かした、専門的な提案や顧客サポートを担う営業職。

技術営業とは、技術的な知識を活かして自社商材を提案したり、アフターサポートを行ったりする営業職の一種。ITを中心に、電子機器、半導体、化学製品などさまざまな業界に存在する仕事です。

大手企業の場合、一般営業と技術営業が2人1組になって顧客対応するスタイルが主流。一般営業が自社PRによって利益を追求し、技術営業は深い知識をもとにした助言やサポートによって満足度向上を目指す、といった形で役割を分担します。以下では、技術営業の具体的な仕事内容をご紹介します。

課題のヒアリング

商談にて、まずは顧客が抱えている課題を詳細にヒアリングします。その内容や過去事例を踏まえて、どんな解決方法が適切か、どんな製品・サービスの導入を提案すべきかなどを検討していきます。

自社商材や課題解決方法の提案

検討したことを踏まえて、顧客へ課題解決の手段・方法を提案します。一般営業では説明や対応ができない技術的な課題にもアプローチし、顧客に分かりやすく伝えることで、本質的な課題解決や満足度向上を目指します。

導入サポート・アフターサポート

無事に契約が成立したら、顧客がその製品・サービスをうまく利用できるよう導入サポートを行います。たとえば自社商材が業務システムの場合、システムの使い方を説明したり、組織全体にそのシステムを浸透させるための業務フローを考えたり、各社員からの質問・相談に応えたり…など。自社商材を長く利用してもらえるよう、手厚く支援していきます。

開発部門へのフィードバック

顧客の反応や利用状況を踏まえて、自社の開発部門やエンジニアへフィードバックを行うのも技術営業の重要な仕事のひとつです。現場のリアルな声を共有し、改善策を考案することで、品質向上へとつなげます。

第2章 技術営業の年収

技術営業の平均年収は「500万円以上」である業界が多め。

「求人ボックス」によると、技術営業の平均年収は業界によってさまざま。たとえばセールスエンジニア（ソフトウェアや電子機器の技術営業）の平均年収は529万円、半導体の技術営業であれば平均年収は526万円、化学系商社だと平均538万円となっています。同じく求人ボックスが開示しているデータによると、営業職全般の平均年収は391万円。この年収と比較すると、技術営業は営業職の中でも高収入な仕事だと言えるでしょう。

第3章 技術営業のやりがい・厳しさ

知識習得が大変だが、その分大きな貢献実感が味わえる。

技術営業として働くと、どのようなやりがい・厳しさを感じるのでしょうか。それぞれ具体的に解説します。

技術営業の「やりがい」

技術営業は、一般営業が持っていない専門的な知識・技術を活かして顧客の課題を解決する仕事です。そのため顧客から頼られやすく、「人の役に立っている」という実感を味わいやすいでしょう。自身の提案や助言が契約成立の決め手となることも多いため、“売上に貢献する”という営業ならではの喜びも十分感じられます。

技術営業の「厳しさ」

上記のようなやりがいを感じるには、やはり豊富な技術知識を蓄えておかねばなりません。専門的な技術を理解する難しさや、常に最新情報を追わねばならない大変さを感じるでしょう。知識不足により適切な顧客対応ができなかった場合、深刻なクレームが来てしまうこともあります。

第4章 技術営業に転職するコツ

論理的思考や、実務に活かせる資格があると転職に有利。

技術営業に挑戦する場合、転職活動ではどのような点に気をつければよいのでしょうか。以下で、技術営業へ転職するコツを3つご紹介します。

「課題解決能力」は積極的にアピールする

技術営業はただ自社商材を売るのではなく、顧客の課題に対する解決方法を提示することがメインミッションです。そのため問題の核を捉える「問題発見力」や、課題に対する打ち手をロジカルに考える「論理的思考力」など、課題解決の能力をアピールすることが重要となるでしょう。

転職活動の前に、資格を取得するのがおすすめ

技術営業は、やはり何といっても技術知識が重要となる仕事です。応募時点では技術知識が必須でない求人も存在しますが、何かしらアピールできる材料を持っておくことをおすすめします。たとえばIT業界では、「ITパスポート」や「基本情報技術者試験」など初級者向けの資格も多く存在します。これらを取得しておくと、転職活動がスムーズに進みやすいでしょう。

語学スキルを磨いておくと評価が高まりやすい

一概には言えませんが、技術営業を募集している企業には海外展開を視野に入れている企業や、外資系企業との取引が多い企業もあります。この場合、語学スキルがあると転職を有利に運びやすくなります。語学スキルをお持ちの方は、ぜひ積極的にアピールしてみてください。

まとめ

技術営業は「営業職で求められるコミュニケーションスキル」と「技術職で求められる専門性」の両方を求められる仕事のため、未経験から挑戦するのはやや難しい仕事と言えます。ただし「技術知識は持っていないが、営業経験はある」「営業経験はないが、技術知識はある」など、どちらかの知識・経験を持つ方であれば十分に挑戦可能です。完全未経験の方は、まずは営業経験を積んでから技術営業へステップアップする、といったキャリアプランを立てても良いかもしれません。

営業職に特化したキャリア支援エージェント「hape Agent」では、転職についてだけでなくキャリアプランについても気軽に相談できます。一般的な大手エージェントでは平均10分程度のところを60分かけてヒアリングし、一人ひとりに合わせた提案を行っているのが特徴です。

2019年には、430社を超える転職エージェントの中で「総合ユーザー満足度1位」を獲得（※「全国430社を超える転職エージェントのランキング調査」2019年12月 リクナビNEXT調べ）。技術営業への転職をお考えの方は、「hape Agent」にご相談してみてはいかがでしょうか。