2025年08月29日
インサイドセールスとはどんな仕事?フィールドセールスとの違いなどを徹底解説します。

営業職の一種であるインサイドセールス。内勤営業とも言われます。お客様と対面せずに営業活動できる点が昨今の働き方にもマッチしており、多くの企業が導入・運用を進めています。
本記事では、インサイドセールスとは具体的にどんな仕事なのか?普通の営業職とは何が違うのか?など、基礎から分かりやすく解説していきます。
目次
インサイドセールスとは
インサイドセールスとは、成果の最大化につながる「外に出ない」営業のことを言います。
インサイドセールスとは、その名の通り内側(社内)で活動する内勤営業のこと。電話、Web会議システム、メールなどのツールを使って、お客様と非対面で営業を進めていく手法・職種を指します。
外回りや客先訪問が発生する、いわゆる一般的な営業は「フィールドセールス」や「訪問営業」と呼ばれているため、その対になる存在としてこの名称で呼ばれるようになりました。
インサイドセールスが特に浸透している国がアメリカ。広大な土地のため、移動に膨大な時間や費用がかかるのが従来の営業スタイルのネックだったようです。これまでのコストが大幅に削減できるため、現在ではインサイドセールスがフィールドセールスの数を抜いたとも言われるほど、急速に増加しているんです。特に昨今ではコロナ禍の影響もあり、世界中で認知される営業手法になりました。
なぜ今、インサイドセールスが注目されるのか?
近年、ビジネス環境は目まぐるしく変化しており、その中で「インサイドセールス」は企業の営業戦略において不可欠な存在となっています。なぜ、これほどまでにインサイドセールスが注目され、多くの企業が導入を進めているのでしょうか。その背景には、主に3つの大きな社会・ビジネス環境の変化があります。
働き方の多様化と生産性向上への要求
「働き方改革」の推進や、新型コロナウイルス感染症の影響によるリモートワークの急速な普及は、ビジネスにおける働き方を大きく変えました。総務省の「令和4年通信利用動向調査」によると、テレワークを導入している企業の割合は51.7%に上り、広く一般化したことがうかがえます。
参照元: 総務省「令和4年通信利用動向調査の結果」
このような環境下で、移動時間を削減し、時間や場所にとらわれずに効率的に営業活動を行うインサイドセールスは、現代の働き方に極めてマッチした営業スタイルと言えます。非対面でのコミュニケーションにより、より多くの顧客と接点を持ち、生産性を飛躍的に向上させることが可能になりました。
テクノロジーの進化とデータドリブンな営業
CRM(顧客関係管理)やSFA(営業支援システム)、MA(マーケティングオートメーション)、そしてWeb会議システムといったテクノロジーの進化は、インサイドセールスの活動を強力に後押ししています。
これらのツールを活用することで、顧客情報を一元的に管理し、過去のやり取りや行動履歴に基づいたパーソナライズされたアプローチが可能になります。データに基づいた科学的な営業戦略を立て、効果測定と改善を繰り返すことで、営業活動の質と効率を継続的に高めることができるのです。インサイドセールスは、テクノロジーの恩恵を最大限に活用し、営業を「勘と経験」から「データと戦略」へと変革する推進力となっています。
顧客の購買行動の変化と初期段階での関係構築
インターネットの普及により、現代の顧客は製品やサービスを導入する前に、自らWebサイトや比較サイト、SNSなどで徹底的に情報収集を行うのが当たり前になりました。BtoBの購買担当者は、営業担当者と接触する前に購買プロセスの大半を完了しているケースが多いと指摘されています。
参照元: BtoB営業における購買決定の調査(調査元:株式会社wib)
そのため、企業側は、顧客が情報収集を始めた早い段階から接点を持ち、有益な情報を提供し続けることで、自社を第一想起してもらう必要があります。この初期段階での関係構築において、インサイドセールスが極めて重要な役割を果たします。顧客の課題やニーズを深く理解し、適切なタイミングで価値ある情報を提供することで、信頼関係を築き、最終的な成約へと繋げる基盤を構築するのです。
これらの背景から、インサイドセールスは現代ビジネスにおいて、もはや選択肢ではなく、成功に不可欠な営業戦略としてその存在感を増しています。
では、具体的にどんな仕事が任されるのか、次で解説します。
インサイドセールスの具体的な業務内容について
まず営業の仕事は、詳しく分解すると以下のようなフェーズに分かれています。
- 見込み顧客の創出、アプローチ
- アポイント獲得・調整
- 訪問・商談
- 受注・契約
- アフターフォロー
- リピート発注など
従来はこのすべてを一人の営業が担当していましたが、近年はインサイドセールスとフィールドセールスのそれぞれの特性を活かして、役割分担するようになってきています。
インサイドセールスがどのフェーズを担当するかは企業によってバラつきがあるのですが、日本で多く見られるのは【見込み顧客への創出・アプローチ 〜 アポイント獲得・調整】のフェーズを担うケース。【受注・契約】のフェーズには直接関わらず、フィールドセールスが効率的に受注できるようにパスを出す役割を担うことが多いようです。
企業のHPやDM、LPなどから問い合わせのあったお客様へ対応し、テレアポによって顧客のニーズやお困りごとをヒアリングして商談の約束を取り付ける、といった業務を担うことが一般的になっています。
特にインサイドセールスの良い点は、事前に丁寧に準備した内容を、多くの見込み顧客に短時間に説明、提案できること。その説明内容や資料は、他の見込み顧客に対して同じものを使い回せることが多くなります。さらに内勤営業のため、移動時間など商談本番以外のロスタイムが少ないため、必然的に1日に対応できる案件数を増やすことができます。
インサイドセールスとは、営業成果を最大化させるために、効率的にターゲットへアプローチできる営業職なのです。
インサイドセールスの主な種類:SDRとBDRについて
インサイドセールスには大きく2つのタイプがあり、それぞれアプローチの方法や役割が異なります。
SDR(Sales Development Representative)は、反響対応型・インバウンド型の営業です。
Webサイトからの問い合わせや資料請求、セミナー参加など、自社に興味を示した見込み顧客(インバウンドリード)に対してアプローチします。関心度の高い顧客が対象となるため、商談化までのスピードが早く、効率的な営業活動が可能です。マーケティング部門との連携によって成果が大きく左右される点も特徴です。
一方、BDR(Business Development Representative)は、新規開拓型・アウトバウンド型の営業スタイルです。
まだ接点のない企業に対し、電話・メール・SNSなど複数の手段を用いて接触し、潜在ニーズを掘り起こします。特にエンタープライズ企業のような大口顧客をターゲットとする場合に有効です。成果を出すには戦略的なアプローチと粘り強さが求められますが、成功すれば大きなビジネスチャンスにつながります。
SDRとBDRはどちらも重要な役割を担っており、自社のサービス特性や営業戦略に応じて最適な体制を構築することが成果につながります。
インサイドセールスとフィールドセールスやその他の営業職との違い
インサイドセールスは、一般的な営業とも、テレアポとも異なる仕事。
フィールドセールス(訪問営業)との違い
仕事内容の違いは、先ほど「具体的な業務内容」でお伝えしたとおり。客先訪問が発生するのがフィールドセールスで、発生しないのがインサイドセールスです。
フィールドセールスは、お客様と対面でお話しできる分、より詳細な説明や踏み込んだ提案がしやすく、信頼関係も築きやすいという特徴があります。その反面、移動時間や交通費などのコストが多くかかる分、一人の営業があまり多くの顧客を担当できないというデメリットもあります。
インサイドセールスは、新規顧客や見込み顧客に効率よくアプローチでき、さらにこまめな対応により顧客満足度を高めやすいのが特徴。その反面、お客様と非対面のため深い関係を築きにくいという点がデメリットとして挙げられます。
テレアポとの違い
インサイドセールスとよく混同されるのがテレアポ。どちらもお客様と対面しないため大きな括りでは同じですが、細かく見ると別物であることが分かります。
違うポイントは主に2つ。「目的」と「社内メンバーとの連携の仕方」です。
まず1つ目ですが、テレアポは「顧客との商談のアポイントを1件でも多く取り付けること」が目的。それに対してインサイドセールスは「見込み顧客の創出」「顧客の育成」が目的に置かれています。つまりアポイント獲得という最終着地は同じでも、インサイドセールスはお客様のニーズを入念にヒアリングして最適な提案をすることで、顧客の受注確度を高めることが重要視される仕事なのです。
そのため1度アプローチして終わりではなく、長期的な顧客との接触機会を持ち、活動を続ける仕事でもあります。これにより、リピート受注や別商品の購入といった大きな成果にも繋がりやすくなります。
2つ目の違いは「社内メンバーとの連携の仕方」。テレアポの場合は獲得したアポイントをフィールドセールスへ引き継いで役目を終えることが一般的です。
一方インサイドセールスはお客様のニーズを十分に把握しているため、保有情報をフィールドセールスに共有することで、商談時におけるクロージング・受注確度を高める目的も担っています。フィールドセールスとは密な連携が求められます。
インサイドセールスはマーケティング部門との連携も求められます。
マーケティング担当は、”購買意欲の高い顧客”からのリードを獲得することがミッション。普段お客様との最初のコンタクトを取るインサイドセールスからのフィードバックを活かすことでPDCAを回すことができ、さらに良質なリード獲得の施策に挑むことができます。
インサイドセールスは、マーケティング部門の要となる仕事とも言えるのです。
インサイドセールスの将来性について
インサイドセールスの職種としての将来性は明るいと考えます。デジタル化や営業効率化へのニーズが高まる中で、この手法は多くの企業にとって欠かせない存在となっています。本記事では、市場の拡大、専門職としての確立、そしてDX推進という3つの観点からインサイドセールスの将来性を解説します。
市場の拡大:導入企業の増加と求人需要の高まり
インサイドセールスは、分業体制を前提に、営業の業務効率を向上させるポジションとして多くの企業で採用が進んでいるようです。特に、営業プロセスの分業を提唱する「The Model」型の導入が進む中で、インサイドセールスは重要な役割を果たしています。従来の一気通貫型の営業活動から、分業制となり、営業活動はマーケティングとセールスとの連携が重要となります。その意味で、マーケティングとセールスの間に入り、成果の最大化の鍵を握るのがインサイドセールスとも言えるからです。
そして、求人の動向としては、インサイドセールスに関連する求人は増加傾向にあります。例えば、リクルートが2023年9月~11月に実施した調査では、「新しい営業職(インサイドセールス、フィールドセールス、カスタマーサクセス)」の求人が2019年度比で2.62倍に増加、インサイドセールス単体では1.71倍に増加したと発表されています。
参照データ:「新しい営業職」に関する求人と転職の動向について
重要な役割としての確立:データをもとに営業の効率化
これまでインサイドセールスは、営業をサポートする役割であると見られることもあったのですが、現在ではCRM(顧客関係管理ツール)やMA(マーケティングオートメーション)を駆使し、データ分析をもとに営業活動を最適化する役割として重要なポジションであると認識されつつあります。これにより、営業効率を高めるだけでなく、顧客とのエンゲージメントを深める役割も担っています。
DX推進の要:非対面営業の時代を支える
企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)が進む中で、インサイドセールスはその中心的な役割を担っています。リモートワークの普及やオンライン営業の需要が高まる中、顧客との非対面コミュニケーションを効果的に行うこの手法は、DX推進の鍵となっています。
成長する営業手法へのスキル習得が鍵
インサイドセールスは、IT業界だけでなく製造業やサービス業など幅広い業界で採用されるスタンダードな営業手法となりつつあります。営業現場での経験にインサイドセールスのスキルを加えることで、個人の市場価値を飛躍的に高めることが可能です。この将来性ある分野でスキルを磨き、時代の変化に適応した営業スタイルを身につけることで、今後のキャリアをさらに発展させることができるでしょう。
まとめ
本記事では、多くの企業が注目し始めている「インサイドセールス」について詳しく解説しました。日本ではまだ導入期にあるため、今後さらに発展していく可能性は大です。営業職への転職をお考えの方は、これから増々注目されるインサイドセールス職も検討してみてはいかがでしょうか。
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この記事の監修者
株式会社マシカク/コピーライター 白井秀幸
人材業界ではリクルートとエン・ジャパンを合わせると約20年経験。コピーライター/ディレクターとして、業界・職種を問わず2000社以上の採用広告制作に携わる。採用HPやムービー、スローガンなど、採用ブランディング構築の観点で企業と向き合い、様々な課題解決を行なってきた。