2024年07月30日
車の営業(カーディーラー)の仕事内容は? 3つの魅力ときつい理由、平均年収も紹介
「カーディーラーってどんなことするの?」
「車の営業って大変なの?」
車の営業に興味のある方は、このように考えたこともあるのではないでしょうか。
車を買いたい一般消費者に向けて、車種や機能などを紹介するカーディーラーは、車好きに人気の営業職です。
本記事では、カーディーラーの具体的な仕事内容4つと得られるスキル、向いている人の特徴などを紹介していきます。カーディーラーの大変さや転職するコツなども合わせて紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
車(カーディーラー)営業とは? 4つの仕事内容
カーディーラーには、来店した一般消費者に提案する「直販営業」と自動車販売店や整備工場などに提案する「業販営業」、企業やリース会社に提案する「法人営業」の3種類があります。
今回は最も一般的な「直販営業」の基本的な仕事内容を4つにまとめて紹介します。
- ①自動車の提案・販売
- ②購入後〜納車の各種対応
- ③保険や車検の提案
- ④アフターフォロー
カーディーラーは車の販売以外にも、事務的な対応やフォローなど付随するさまざまな業務があります。順番に詳しくみていきましょう。
①自動車の提案・販売
自動車の提案・販売は、来店されたお客様に対し、車種や機能を提案するメイン業務です。
お客様からどのような質問が来ても答えられるよう、日頃からカタログや各車種の説明書を読んで勉強する必要があります。
提案〜契約成立の期間はさまざまで、商談をおこなったその場で決断される方や、提案から1年ほど購入を悩まれる方もいらっしゃいます。
また、お客様のご自宅に訪問して提案したり、イベント会場で新規顧客を獲得したりする場合もあるのが特徴です。
②購入後〜納車の各種対応
購入が決まったら、契約書を取り交わします。その後、メーカーへ車両の在庫を確認します。
すぐに店舗へ届く場合もあれば、調達に半年以上かかることもあるなど、期間はさまざまです。
その間に代金回収や委任状や印鑑証明書といったお客様からお預かりした必要書類をもとに、自動車登録や納税の手続きを行います。
完成した車をメーカーから店舗に配送してもらい、キズや汚れなどの確認を行った後、お客様へお渡しすれば無事納車完了です。
③保険や車検の提案
カーディーラーは、自動車保険や車検などのメンテナンスサービスの提案も行います。
また、整備や車載カメラなどの追加注文でポイントが貯まるクレジットカードも登場しているため、これらの提案を同時に行う場合もあります。
車に関連するさまざまなサービスを、お客様が欲しいと感じている最適なタイミングで提案できるかがポイントです。
④アフターフォロー
カーディーラーは、車を売ったら終わりではありません。
お客様にご契約いただいた後も、主に以下のサポートを行います。
・点検入庫の案内
・予備整備の
・保険会社への代理連絡
そのため自動車購入後から何年、何十年とお付き合いが続くお客様もいらっしゃいます。
信頼を勝ち取り、長い付き合いができれば、買い替え時やお客様のお子様が大きくなってから車を購入する際に再度自社を利用してもらえるでしょう。
車(カーディーラー)営業はやりがいがある? 3つの魅力
ここからは、カーディーラーのやりがいや仕事の魅力を3つにまとめて紹介していきます。
- 魅力①お客様と深い付き合いができる
- 魅力②歩合制で稼ぎやすい
- 魅力③スキルが身につく
人生の中で大きなイベントでもある車の購入を担当する、カーディーラーならではの仕事の魅力を詳しく解説していきます。
魅力①お客様と深い付き合いができる
カーディーラーの仕事のやりがいは、お客様と深い付き合いができる点です。
車の販売では、何日もかけてさまざまな車種や機能を提案します。また、販売後のフォローや車検、メンテナンスの機会にもお客様と接します。
そのため、カーディーラーは担当するお客様と深い付き合いになることが多いです。
顔や名前をお互い覚えるだけでなく、プライベートや趣味の話なども積極的に話すことで親近感を得られます。さまざまなお客様の喜ぶ顔が見れて、その上で多くの信頼を得られる点は、カーディーラーのやりがいです。
魅力②歩合制で稼ぎやすい
歩合制で稼ぎやすい点もカーディーラーの魅力です。
一般的にカーディーラーの給与は、基本給+歩合制になっている会社が多く、販売台数に応じて年収を上げられます。
車は他の営業職の商品よりも単価が高いため、歩合制による報酬も大きくなります。特に外資系の自動車メーカーは成果主義の企業も多く、成績によって給与も大きく変動しやすいです。
魅力③スキルが身につく
スキルが身につく点もカーディーラーの魅力です。多くの車種を扱うため、自動車の知識が身に付くことはいうまでもありません。
さらに研修に参加して「損害保険募集人資格」の資格を取得するなど、自動車保険や事故対応の知識・スキルも得られるでしょう。
上記のような知識は、自身で車を購入する際にも必ず役立ってくれます。
車(カーディーラー)営業は大変? きついと言われる理由3つ
続いて、カーディーラーが大変と言われる理由もみていきましょう。
- 大変な理由①ノルマがある
- 大変な理由②平日休みが多い
- 大変な理由③土日に休みが取れない
カーディーラーはやりがいの多い仕事ですが、営業ならではの大変さもあります。それぞれ詳しくみていきます。
大変な理由①ノルマがある
カーディーラーには、ノルマがつきものです。販売台数や新規のお客様とのアポイント数、付随する保険やオプション、クレジットカードの獲得数など、会社ごとにさまざまノルマがあります。
成果主義のため実績によっては高年収も狙える職業ですが、その一方で、成績を残せなければ基本給のみの給与となってしまいます。
車が好きでお客様に最適な提案をしたくても、ノルマに追われてしまうと、思い描いていた営業ができなくなることもあるでしょう。
大変な理由②平日休みが多い
カーディーラーの大変さとして、平日休みが多い点も挙げられます。車を販売するお客様は個人のため、土日は基本的に出勤です。
平日に休みが多いとなるとプライベートの予定が立てづらくなったり、家族との時間が合わなかったりすることが考えられます。
また、週休2日は連休とならず、月曜と木曜など1日ごとの休みにもなりやすい傾向があります。
大変な理由③クレーム対応がある
カーディーラーは、クレーム対応をしなければならない場合もあります。
車は高額なお買い物のため、お客様対応の際に不手際があったり、納車された車に不備があったりするとクレームを受けやすいです。
また、納車まで問題なく終えられても、「乗り心地が悪い」「燃費が悪い」などのクレームを受けることもあります。さまざまなお客様対応にも準備しなければならない点は、カーディーラーならではの大変さです。
車(カーディーラー)営業の平均年収は? 400〜500万円が目安
カーディーラーの平均年収は400〜500万円が目安です。
「厚生労働省 職業情報提供サイト」では533万円、「求人ボックス」では381万円とそれぞれ算出されています。
カーディーラーの給与は基本給に加えて、歩合・昇給・各種手当によって決まるため、成績や務める会社ごとに年収もさまざまです。
入社1〜2年目で高い年収を得られる可能性もあれば、10年目でもなかなか年収が上がらないケースも考えられます。
カーディーラーへ転職して稼ぎたいと考えている場合は、給与制度を細かく確認してみるとよいでしょう。
車(カーディーラー)営業になるには? あるといい資格とスキル3つ
ここからは、カーディーラーになるためにあるといい資格とスキルを3つにまとめて紹介します。
- ①普通自動車運転免許
- ②車の知識
- ③コミュニケーション能力
カーディーラーへの転職を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
①普通自動車運転免許
カーディーラーになるためには、普通自動車運転免許が必須の資格です。
カーディーラーは納車や試乗など、仕事で運転する機会が多くあります。また、自身で車を運転してさまざまな車種の乗り心地や性能を体験しなければ、お客様へ最適な提案はできないでしょう。
免許にはATとMTがありますが、カーディーラーはMTの免許を取得しておくとよいでしょう。ATの車も増えてきていますが、MTを取得しておくと乗れる車の幅が広がります。
②車の知識
車の知識はカーディーラーに欠かせません。具体的には、メーカーごとの特徴やさまざまな車種を比較した際の違い、お客様のライフスタイルに適した性能などです。
お客様からの車に関する質問にすぐ答えられなければ、信頼を勝ち取ることは難しいでしょう。
日頃からさまざまな車をみたり、レンタカーを利用して運転したりなどして車に関する知識は学習しておくことが求められます。
③コミュニケーション能力
コミュニケーション能力もカーディーラーには欠かせません。
営業職全般にいえますが、お客様と深い付き合いとなるカーディーラーでは特にコミュニケーション能力が求められます。
営業の合間に世間話を挟んだり、相手が求めていることを事前に察したりなど、自然体で話しやすい相手となれればお客様にも満足してもらいやすいでしょう。
プライベートで友人と車に関する会話などをして、コミュニケーション能力を磨いておくのがおすすめです。
車(カーディーラー)営業に向いている人は? 活躍できる営業マンの特徴3つ
ここまでの内容を踏まえて、カーディーラーに向いている人の特徴を3つ紹介していきます。
- 特徴①車が好きな方
- 特徴②お客様と長く付き合いを続けたい方
- 特徴③お客様から直接感謝される仕事がしたい方
それぞれ詳しくみていきます。
特徴①車が好きな方
言わずもがなですが、カーディーラーは「自動車が好き」「車に興味がある」という方に向いています。
それぞれの車種の細かな違いや、エンジンなど各部品の機能性、使い勝手など、知識があればあるほどお客様に多くの価値を提供できます。
新型車が登場しも、自動車に興味をもって絶えず勉強を続けられる方は学習も苦になりません。
そのため、車が好きな方にとって、カーディーラーは天職です。
特徴②お客様と長く付き合いを続けたい方
お客様と長く付き合いたい方もカーディーラーで活躍できるでしょう。
第2章でお伝えしたとおり、ディーラーは車を売って終わりではなく、車検や整備などのアフターフォローを行うことも少なくありません。
このようなプラスアルファのサービスを提案することが売上向上にもつながるため、「お客様とより長いお付き合いを続けたい」「安心してカーライフを送れるようサポートしたい」と考えられる方は成果も高まりやすいでしょう。
特徴③お客様から直接感謝される仕事がしたい方
お客様から直接感謝される仕事がしたい方にも、カーディーラーはおすすめです。
カーディーラーの仕事は、その商品を使用するエンドユーザーの方と直接コミュニケーションを取る「個人営業(BtoC営業)」です。
お客様と一緒にオプションの内容を考えたり、納車の日には花束を用意してカーライフの始まりを一緒に喜んだりする中で、お客様の反応を直接見ることができるでしょう。
「〇〇さんに頼んでよかった」と感謝の言葉をいただけることも少なくないため、やりがいある仕事がしたい方におすすめです。
車(カーディーラー)の将来性は? 変革期に突入している
自動車業界は変革期に突入しており、カーディーラーも業界の変化に合わせた対応が求められています。具体的な変化として、自動車の自動化や電動化、シェアリングサービスなどが挙げられます。
そのため、自動車メーカーは、自動車の販売をする会社から移動手段を提供する会社へと変化してくことが求められているのかもしれません。
これにともない、これからのカーディーラーは、これまでの自動車販売の営業スキルに加えて、よりお客様のライフスタイルに合わせた提案が必要です。
カーディーラーへの転職を考えている方は、自動車業界の変化にも敏感になりながら、求められるスキルや知識を身につけていきましょう。
車(カーディーラー)営業への転職を成功させるコツ
最後に、カーディーラーへの転職活動で気をつけておきたいポイントを2つ紹介します。
- 向上心や目標達成への意欲がある方が採用されやすい
- 面接担当者の話は落ち着いて聞く
それぞれ詳しくみていきます。
向上心や目標達成への意欲がある方が採用されやすい
カーディーラーの給与にはインセンティブや歩合給がつくケースが多く、自身の成果に応じてもらえる給与額が上下します。
そのため、カーディーラーとして活躍するには「毎月の目標を達成する」という意欲や向上心が大切です。
売り上げを上げてくれる営業は会社にとっても貴重なため、面接でもこの点が注目されやすいでしょう。
面接担当者の話は落ち着いて聞く
先ほどお伝えしたとおりカーディーラーは個人営業のため、お客様といかにスムーズなコミュニケーションが取れるか、意図を汲み取った提案ができるかが売上にも大きく影響します。
面接でも「会話のキャッチボールがうまくできるか」という点に注目が集まりやすいため、面接担当者の質問は落ち着いて聞くようにしましょう。
特別な意識は持たず、ありのままの自分を表現すると面接官にも好印象を持ってもらいやすいです。
車(カーディーラー)営業志望の方におすすめの転職エージェント
カーディーラーへの転職をお考えの方の中には、「転職活動が初めてで不安」「営業未経験だから内定をもらえるか不安」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そんな方におすすめなのが、営業職に特化した転職エージェント「hape Agent」。営業経験を持つ“転職のプロフェッショナル”が、あなたの転職活動を全面的にサポートします。
hape Agentが保有している求人数は、なんと常時8000件以上。
もちろんカーディーラーの求人も豊富ですので、さまざまな企業の中から自分に合う一社を選ぶことができます。
また初回のヒアリングには他社平均をはるかに超える「60分」を確保しているため、転職に不安がある方におすすめです。
まとめ
本記事ではカーディーラーの仕事内容ややりがい、向いている人の特徴などを紹介しました。
カーディーラーは業種・職種未経験でも転職しやすい仕事です。hape Agentも未経験OKの求人を多く保有していますので、少しでも興味がある方はぜひチャレンジしてみてくださいね。
この記事の監修者
株式会社マシカク/コピーライター 白井秀幸
人材業界ではリクルートとエン・ジャパンを合わせると約20年経験。コピーライター/ディレクターとして、業界・職種を問わず2000社以上の採用広告制作に携わる。採用HPやムービー、スローガンなど、採用ブランディング構築の観点で企業と向き合い、様々な課題解決を行なってきた。