2025年04月27日
企画営業を徹底解説|仕事内容や年収、やりがい、大変さまで詳しく紹介

企画営業は、商品を販売する際の企画や売り出し方などを考えて、提案する仕事です。
本記事は、企画営業の詳しい仕事内容や魅力、必要なスキルを解説します。企画営業の仕事をしたいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。
企画営業とは?仕事の特徴を2つのポイントで解説
まずは企画営業の仕事の特徴を、2つのポイントに絞って解説していきます。
- 企画営業の概要
- 企画営業の仕事内容
上記3つのポイントを押さえれば、企画営業について詳しくなれます。それぞれ詳しくみていきましょう。
企画営業の概要
企画営業とは、自社商品を売り込む際に活用できる施策もセットで提案する営業職を指します。
わかりやすい例が、スーパーやコンビニなどの小売店で特設コーナーが設けられている商品です。特定の商品を売り出すために、陳列方法やキャンペーンを考案し、小売店へ営業する際にセットで提案をします。
食料品メーカーも小売店も、商品が売れることで売上を得られるため、協力しながら販促方法を考えるのが一般的です。
商品を営業するだけでなく、どのようにすれば多く売れるかを提案して実行するところまで担当するのが企画営業の大きな特徴です。
企画営業の仕事内容
企画営業の仕事には、以下の業務があげられます。
- 市場調査
- 企画の立案・プレゼン
- 顧客企業の分析・課題の把握
- 自社商品の理解
企画営業では、商品が売れるための施策をセットで提案しなければなりません。そのため、市場や競合の調査、取引先企業の動向などから、説得力のある根拠を導き出す必要があります。
企画営業では、営業職としてのスキル以外に分析や調査、そこから企画へ落とし込む創造力が必要な業務なども発生します。
企画営業と営業企画の違いとは?
「企画営業」と「営業企画」は似ている職種ですが、仕事する範囲が違います。
企画営業は、商品とセットで販促戦略やキャンペーン、売り出し方法などを提案する営業職です。
一方、営業企画は、営業職をサポートしつつ、より成約率の高くなる営業方法や営業戦略を考えて提案する仕事です。
企画営業は取引先と直接コミュニケーションを取りながら営業活動をしますが、営業企画は社内の営業部の1つの役割のため、外部とのやり取りが発生する機会は多くありません。
活躍できる?企画営業に向いている人の特徴4つ
本章では、企画営業に向いている人の特徴を4つにまとめて解説します。
- 自発的に提案できる
- クリエイティブな発想ができる
- 情報分析が得意
- 周囲を巻き込む力がある
向いている人の特徴を知れば、転職を決意する際の指標になります。自身の向き不向きを確認するためにも、ぜひ参考にしてください。
自発的に提案できる
商品が売れる企画やアイデアを自発的に提案できる人は、取引先からの信頼も得やすいです。
また、アイデアの母数が増えれば、ヒットする企画にめぐりあう確率も高くなるため、「ボツになったらどうしよう」と考えて積極性に欠ける人よりも、結果につながりやすいでしょう。
極端な話ですが「駄目だったらまた新しいアイデアを考えればいいや」という心持ちで提案できる人が、企画営業には向いているかもしれません。
クリエイティブな発想ができる
企画営業は、クリエイティブな発想ができる人におすすめです。
重要なのは「この商品をどうプロモーションすれば売上につながるのか?」を論理的かつ柔軟に考えられることです。
商品の特性や市場の動き、取引先が抱える課題などを多角的に捉えたうえで、現実的かつ成果につながる企画を立てられる人は、企画営業の現場でも力を発揮しやすいでしょう。
情報分析が得意
企画営業は、情報を整理しながら考えるのが得意な人にも向いています。
商品やサービスを「どうすればもっと売れるか?」という視点で、ターゲットや市場の傾向を分析し、最適な販促施策を提案するのが企画営業の役割です。
そのため、日頃から数字やデータを見て傾向を読み取るのが好きな人は、発想力に自信がなくても、分析をもとにした提案で活躍できます。
周囲を巻き込む力がある
企画営業は、周囲を巻き込む力がある人にもおすすめです。時には企画が大規模になる場合もあります。
その際、社内メンバーや取引先の従業員、外部の委託チームなど、さまざまな関係者を巻き込み、一大プロジェクトとして先導していける力が必要です。
周囲を巻き込めば、自分が苦手とする分野を補ってくれる人材に巡り会える可能性があり、企画が成功する確率も高くなります。
情熱を持って商品のヒットにこだわり、周囲を巻き込める人は企画営業でも活躍できるでしょう。
企画営業のやりがい!喜びを感じる瞬間3つ
ここからは、企画営業のやりがいとして、喜びを感じる瞬間3選をご紹介していきます。
- 渾身の企画や提案ができあがった時
- 自分の企画や提案で商品やサービスがヒットした時
- チーム全体で達成感を得られた時
上記のやりがいを感じる瞬間をしれば、企画営業の楽しさを具体的にイメージできます。それぞれ詳しくみていきましょう。
渾身の企画や提案ができあがった時
企画営業でやりがいを感じる瞬間として、渾身の企画や提案ができあがった時があります。
- 過去のデータ
- 市場のトレンド
- 顧客の課題
上記のような、さまざまな要素を集約して、ニーズに応えられる渾身のアイデアを思いつく瞬間は、企画営業ならではのやりがいです。
また、さまざまな要素からアイデアを考えるスキルは、経験を積むことで磨かれていきます。日に日に、よいアイデアが思いつく実感が湧いてくる瞬間も企画営業のやりがいの1つでしょう。
自分の企画や提案で商品やサービスがヒットした時
企画営業でやりがいを感じる瞬間には、自分の企画や提案で商品やサービスがヒットした時もあります。
商品がバズり、テレビやSNSで取り上げられると、社会へ影響を与えた実感とともに大きな喜びを感じます。
また、ヒット商品の誕生が、製作者や取引先の小売店など、さまざまな関係者の幸せにつながる点も企画営業で喜びを感じる要因です。
チーム全体で達成感を得られた時
大規模な企画では、社内外問わずにさまざまな人が同じ方向に向かってプロジェクトを進めます。
一人ひとりが自身の役割を完遂して企画が成功すると、得られる達成感は何倍にもなるでしょう。
個人の成績に注目されやすい営業職のなかでも、企画営業はチームとして活動する機会が多いです。
企画営業はきつい?大変さを徹底解説
続いては、企画営業がきついと言われる理由をご紹介していきます。
企画営業の華やかな一面だけでなく、つらい部分も把握すると、転職の際に判断指標の1つとなります。
企画営業では、提案が必ずしも思い通りに進むとは限りません。
たとえば、時間をかけて考えた施策が取引先に採用されなかったり、実施したプロモーションが期待したほどの効果を出せなかったりすることもあります。
また、他社のキャンペーンとタイミングが重なり、競合に埋もれてしまうこともあるかもしれません。
成果が出なかった時こそ振り返りと改善を重ね、次の提案につなげることが、企画営業で成長するための大きなポイントです。
企画営業に求められる5つのスキルとは?
本章では、企画営業に就くうえで必要なスキル5選を解説します。
- コミュニケーションスキル
- リサーチ力
- 企画力
- プレゼンテーションスキル
- ビジネスマナー
事前に必須スキルを身につけておけば、転職活動も有利になります。また、必要なスキルを理解すれば、転職先を選ぶうえでの指標にもなるため、ぜひ参考にしてください。
コミュニケーションスキル
営業職全般に必要なスキルですが、企画営業では特に「相手の状況を理解し、最適な提案へと導く」ためのコミュニケーション力が重要です。
たとえば、取引先の課題や予算、競合の動きなどを会話の中から丁寧に引き出し、それを踏まえて提案内容を調整したり、タイミングを見直したりする力が求められます。
相手の意見を尊重しながらも、こちらの意図も伝えて折り合いをつけていくような、双方向での対話力が企画営業では重要です。
単なる商品説明や売り込みではなく、信頼関係を築きながら取引先と一緒に売り方を考えていく。そんなスタンスを支えるのが、高いレベルのコミュニケーションスキルです。
リサーチ力
優秀な企画を思いつくには、顧客や市場状況を調査する必要があり、要点をとらえた高いリサーチ力が求められます。
また、高いリサーチ力に裏付けされたアイデアや企画は、取引先も納得しやすいです。過去のデータや統計などを活用できれば、提案する企画でどの程度商品が売れるのか予測できるでしょう。
業界のニュースや競合の動向などをチェックする習慣をつけて、リサーチ力を磨いておくとよいです。
企画力
企画営業で活躍するなら、やはり企画力は重要です。
企画力は、課題解決に向けた戦略やそれを実行する方法までを考えるスキルです。企画営業では、商品がより売れるための戦略を考えて実行するところまでを指します。
ただし、企画力は一夜漬けで身につくものではなく、経験を積み重ねる必要があります。
まずは、過去の優秀な企画を参考にしつつパターンを分析して、自分の型へ活かせないか考えてみるとよいでしょう。
プレゼンテーションスキル
企画営業は、考えた企画をプレゼンして、取引先に合意をもらうところまでが重要です。
どれだけ秀逸なアイデアも取引先に受け入れてもらえなければ意味がありません。そのため、相手を引き込むようなプレゼンテーションスキルも求められます。
ただし、プレゼンスキルも、基本の型はあるものの練習を重ねなければレベルアップしていきません。
アイデアを思いついたら誰かにプレゼンするという癖をつけて、プレゼンスキルを磨いていきましょう。
ビジネスマナー
スキルとは少し違いますが、ビジネスマナーも企画営業には必要です。
取引先は、企画やキャンペーンを伴走しながら実施する顧客であり、信頼関係が不可欠です。
しかし、ビジネスマナーの身についていない営業は、信頼できないどころか不信感が募ってしまいます。基本的なビジネスマナーはもちろんのこと、取引先が安心する立ち振る舞いや言葉遣いを心がけるようにしましょう。
企画営業のある業界4選
最後に、企画営業の仕事内容を以下4つの業界ごとに解説します。
- メーカーの企画営業
- 広告の企画営業
- 不動産の企画営業
- イベントの企画営業
各業界の企画営業の仕事内容を知ると、実際に働くイメージが湧きやすくなります。企画営業の仕事に興味のある方はぜひ参考にしてください。
メーカーの企画営業
メーカーの企画営業は、自社の開発・製造技術を活かし、顧客にあわせたオリジナル商品を企画提案します。
食品メーカーであれば飲食チェーンに向けて新メニューを提案したり、化粧品メーカーであればコスメブランドに対してOEM商品を企画提案します。
営業する際は、顧客の利益拡大につながる企画を考え、受注へつなげるのが重要です。
広告の企画営業
広告代理店は、広告枠を販売するだけでなく、使用する媒体や伝えるメッセージを考え、提案します。
- 誰に対して何を伝えるか
- どのような演出にするか
- どのようなタレントを起用するか
消費者心理に働きかける広告プランをさまざまな視点から検討する必要があります。
不動産の企画営業
土地や物件をどのように活用するか考えるのが不動産の企画営業です。
不動産オーナーに対して、マンションやアパート、ビルなどの仕様や販売価格、販売方法を提案します。
例えば、オーナーに利回りの高い不動産を手に入れたいというニーズがある場合には、単に物件を紹介するだけでなく、希望条件に合うエリアや物件種別の提案に加え、周辺の賃貸需要や競合物件の家賃相場、空室率データをもとにした収支シミュレーションも提示します。
また、物件の取得後を見据えて、リノベーションによるバリューアップ提案や出口戦略まで含めた中長期の運用プランなども含めて提案を行うケースが一般的です。
また、大手ディベロッパーの場合、都市開発など規模の大きい企画に携わる可能性もあるでしょう。
イベントの企画営業
ホテルやイベントホール、野外で行うイベントの企画・運営を仕事とする業界でも企画営業が活躍しています。
クライアントからイベントを行う目的や規模をヒアリングし、イベントの構成や演出を考えます。
イベントの企画営業では事前準備だけでなく、当日の進行も支援する場合が多いです。
エンタメ性の高いイベントやプロモーション施策では、集客を意識したコンテンツ提案や演出アイデアなど、よりクリエイティブな視点が求められる場面も多く、柔軟な発想力も求められるでしょう。
まとめ|企画営業への転職はhape Agentへご相談を!
本記事では、企画営業の仕事内容や魅力、必要なスキルを解説しました。
企画営業は、あまり話題になることがありませんが、商品に付加価値をつけて提案する、営業職の中でも花形の仕事です。
hape Agentでは企画営業の求人も多数抱えていますので、興味のある方はぜひお気軽にご相談ください。
この記事の監修者
株式会社マシカク/コピーライター 白井秀幸
人材業界ではリクルートとエン・ジャパンを合わせると約20年経験。コピーライター/ディレクターとして、業界・職種を問わず2000社以上の採用広告制作に携わる。採用HPやムービー、スローガンなど、採用ブランディング構築の観点で企業と向き合い、様々な課題解決を行なってきた。